All I Do (玉置浩二のアルバム)

玉置浩二『All I Do』

『All I Do』は、日本の音楽家、玉置浩二が1987年8月10日に発表した初のオリジナル・ソロアルバムです。安全地帯の活動と並行して制作され、Kitty Recordsからリリースされました。

制作の背景

安全地帯がアルバム『安全地帯V』をリリース後、ツアーを終えた頃、玉置はソロ活動を開始しました。先行シングル「All I Do」をリリースし、本作の制作へと進みます。

録音と制作

レコーディングはロサンゼルスのデヴォンシャースタジオ、ロンドンのユートピアスタジオなどで行われました。プロデューサーは玉置浩二、星勝、金子章平が担当。ヴィニー・カリウタ、クリス・キャメロンなど、海外の著名ミュージシャンが参加しています。玉置自身は海外ミュージシャンとの直接的なコミュニケーションを避け、星勝がその役割を担いました。また、楽曲ごとにアレンジャーを使い分けるなど、実験的な試みも行われています。

玉置はソロ活動について、安全地帯として一通りの活動を終え、メンバーそれぞれが異なる活動を希望したことがきっかけだと語っています。バンドの制約から解放され、自由に制作できたことを楽しんだそうです。

音楽性と歌詞

本作は、海外一流ミュージシャンの演奏をバックに、玉置のボーカルを際立たせることをコンセプトとしています。プログラミングを駆使したサウンドプロダクションが特徴です。安全地帯の矢萩渉は、本作を好意的に評価し、楽曲の良さと実験的な要素を指摘しています。

当初、全英語詞での制作も検討されましたが、作詞は引き続き松井五郎が担当。安全地帯との違いを意識しつつ、玉置のソロとしての意義を追求した歌詞が書かれました。松井は、玉置と直接歌詞について話し合うことで、安全地帯とは異なるアプローチを試みたそうです。

リリースとプロモーション

アルバムはLP、CT、CDの3形態でリリース。「ミュージックステーション」や「ザ・ベストテン」などの音楽番組にも出演し、「All I Do」を披露しました。その後、何度か再リリースされています。

評価と影響

音楽情報サイト『CDジャーナル』は、「All I Do」を「ソウルフルなタイトル曲」と評し、バラエティに富んだサウンドを評価しています。

本作の収録曲は、パトリック・タム（譚耀文）やアラン・リー（李為）など、海外のアーティストによってカバーされています。

チャート成績

オリコンチャートでは最高2位を記録。LP、CT、CDの累計売上は18.1万枚となりました。

収録曲

(収録曲リストは省略)

スタッフ・クレジット

(スタッフ・クレジットは省略)

『All I Do』は、玉置浩二がソロアーティストとして新たな音楽性を追求した意欲作であり、その後の活動に大きな影響を与えた重要な作品と言えるでしょう。

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