Apple Remote Desktop

Apple Remote Desktop (ARD) は、Appleが提供するMacintosh (Mac) 向けのリモート管理ソフトウェアです。このソフトウェアを使用することで、ネットワークに接続された複数のMacintoshコンピュータを集中管理し、ソフトウェアの配布、リモートアシスタンス、資産管理などのタスクを効率的に実行できます。

歴史

ARDの前身はApple Network Assistantというソフトウェアでした。2002年8月にApple Remote Desktop (ARD) がリリースされ、当初はCarbon化されたMac OS Xに対応したApple Network Assistantの機能限定版という位置づけでした。2004年6月21日に発表されたARD 2でVNC (Virtual Network Computing) ベースとなるとともにMac OS X専用ソフトウェアとして再設計されました。2006年4月11日に発表されたARD 3では Mac OS X v10.4の機能を活用する機能が搭載され、利便性とパフォーマンスが向上しました。2007年10月18日リリースのARD 3.2からはMac OS X v10.5に、2009年8月21日リリースのARD 3.3からはMac OS X v10.6に対応しました。

2015年1月27日、インターフェースデザインがフラットデザインに変更されたARD 3.8からは、OS X MavericksからOS X Yosemiteに対応し、Mac App Storeでのみ配布されるようになりました。同時に、クライアント数無制限のライセンスが従来の57,000円から9,800円へと大幅に値下げされました。既存のユーザーは、シリアル番号なしでApple IDに関連付けられたRemote Desktop.appをアップデートとしてダウンロードできるようになり、複数のMacに管理ソフトウェアをインストールすることが可能になりました。ARD 3.9 (2017年2月21日) では、通信セキュリティの強化やTouch Barのサポートが追加され、OS X Yosemite 10.10.5以降が対応OSとなりました。

セキュリティ

バージョン3以前のARDによる暗号化は、パスワード、マウスイベント、キーストロークのみを対象としており、画面やファイル転送は暗号化されていませんでした。そのため、Apple自身がVPN (Virtual Private Network) の利用を推奨していました。ARD 3.0では、AES128bit暗号化が利用できるようになり、セキュリティが強化されました。

最新の対応状況

2020年11月17日にリリースされたARD 3.9.4では、macOS Big SurとAppleシリコンを搭載したMacに対応し、最新のmacOS環境でも利用できるようになっています。

外部リンク

Apple Remote Desktop 3
Apple Remote Desktop 3.3 について
Apple Remote Desktop 3.7.1 について
Mac App Store プレビュー - Apple Remote Desktop
Apple-Remote-Desktop.shtml'>Download: Apple Remote Desktop 3.9 Client
Remote Desktop サポート

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