Automator

Automator（オートメーター）とは

Automatorは、Appleが開発したワークフロー自動化ソフトウェアです。Mac OS X v10.4 Tigerから標準搭載されており、ユーザーは様々なアプリケーションの操作を組み合わせて、独自の自動処理プログラム（ワークフロー）を作成することができます。これにより、繰り返し行う作業を自動化し、生産性を向上させることが可能です。

Automatorの機能

Automatorの主な機能は以下の通りです。

ワークフローの作成:
Finder、Safari、iCalなどのAutomatorに対応したアプリケーションのスクリプトを組み合わせ、自動処理プログラムを作成できます。例えば、ファイルのリネーム、画像のサイズ変更、Webサイトからのデータ抽出などを自動化できます。
操作と記録:
Mac OS X v10.5 Leopard以降のバージョンでは、操作と記録機能が追加され、Automatorに対応していないアプリケーションの操作も記録してワークフローに組み込むことが可能になりました。これにより、より広範囲な作業を自動化できます。
iLifeメディアブラウザのサポート:
Mac OS X v10.5以降では、iLifeメディアブラウザが利用可能になり、iPhotoやiTunesなどのメディアファイル操作をワークフローに組み込むことができます。
サービスメニューの作成:
最新のMac OS X v10.6 Snow Leopard以降では、作成したワークフローをサービスメニューとして登録できるようになりました。これにより、右クリックメニューから直接ワークフローを実行できるようになり、より手軽に自動処理を利用できます。

Automatorの活用例

Automatorは、以下のような様々な用途で活用できます。

ファイル処理の自動化:
複数のファイルの名前をまとめて変更する。
特定のフォルダ内のファイルを別のフォルダに移動またはコピーする。
大量の画像を一括でリサイズまたは形式変換する。
Web関連の自動化:
Webサイトから特定の情報を抽出する。
Webページのスクリーンショットを保存する。
特定のWebサイトを定期的に開く。
システム管理の自動化:
バックアップの自動化。
特定の時間帯にアプリケーションを起動または終了する。
ネットワーク設定の変更。
その他:
メールの自動送信。
カレンダーイベントの自動作成。
テキスト処理の自動化。

Automatorの後継

macOS 12 Montereyからは、ショートカットアプリがAutomatorの後継として搭載されました。ショートカットアプリは、よりユーザーフレンドリーなインターフェースと、より強力な自動化機能を提供します。Automatorで作成したワークフローの一部は、ショートカットアプリに移行することも可能です。しかし、AutomatorはmacOS Ventura以降でも利用可能であるため、過去に作成したワークフローを継続して利用することも可能です。

まとめ

Automatorは、Macユーザーにとって非常に便利なツールであり、日々の作業を効率化する上で役立ちます。プログラミングの知識がなくても、簡単な操作で自動化処理を作成できる点が大きな魅力です。macOS 12以降はショートカットアプリにその役割が移行しましたが、Automatorは依然として利用可能であり、過去の資産を有効活用することができます。

関連事項

* オートマタ

Automatorは、macOSにおける自動化の概念を広げた重要なソフトウェアであり、その登場は多くのユーザーの作業効率を大幅に向上させました。ショートカットアプリの登場によって、自動化はさらに身近なものとなり、より多くのユーザーが恩恵を受けられるようになっています。

もう一度検索