Avenger O.S.T.

『Avenger O.S.T.』は、2003年12月3日にリリースされた、アニメ『AVENGER』のオリジナルサウンドトラックです。

概要

音楽はALI PROJECTが担当。特徴として、ほぼ全曲にわたってクラシック音楽の旋律が引用されている点が挙げられます。単なるアニメサウンドトラックの枠を超え、複数のボーカル楽曲を収録した、アルバムとしても楽しめる作品となっています。

収録曲と引用楽曲

以下に、各収録曲と、その中で引用されている主なクラシック楽曲をまとめました。（作詞：宝野アリカ、作曲：片倉三起也、オーケストレーション：平野義久）

月蝕グランギニョル
アニメのオープニングテーマ。シングル盤もリリースされています。
間奏にスティーヴン・ライニキーの『神々の運命』が引用されています。
幸福の臓箆
バビロン・カフェ
後半のピアノにフレデリック・ショパン作曲『ピアノ協奏曲第1番 第1楽章』からの引用が見られます。
エコエコアザラクII -BIRTH OF THE WIZARD-オリジナルサウンドトラック収録『誕生』と同一のメロディが流用されています。
MOTHER
アニメの挿入歌。ベストアルバム『桂冠詩人 SINGLE COLLECTION PLUS』にも収録されています。
ピエトロ・マスカーニ作曲のオペラ『カヴァレリア・ルスティカーナ』の間奏曲からの引用が見られます。サビには同作曲家の『友人フリッツ』より「この僅かな花を Son pochi fiori」からの引用が見られます。
滅びの方舟
アガペー
ミハイル・グリンカの『コントルダンス「修道女」第4番』からの引用が見られます。
摩天楼の虚
ピエトロ・マスカーニ作曲のオペラ『カヴァレリア・ルスティカーナ』のアリア「ママも知るとおり Voi lo sapete, o mamma」からの引用が見られます（『勇侠青春謳』のサビとAメロにおいても同楽曲の引用が見られます）。
無垢なる士
ガブリエル・フォーレ作曲の『パヴァーヌ』からの引用が見られます。
少女殉血
アニメの挿入歌。「MOTHER」と同じく『桂冠詩人 SINGLE COLLECTION PLUS』にも収録されています。
サビ部分でルッジェーロ・レオンカヴァッロ作曲のオペラ『道化師』の「衣装をつけろ」が引用されています。
人形使い
トロンプイユ迷宮
永続的閉塞
黒衣の小ドール
繭
歌詞にはフランス語が含まれています。
映画『ギャング・オブ・ニューヨーク』の主題歌でU2の「ザ・ハンズ・ザット・ビルト・アメリカ」がサビに引用されています。
イントロ、Aメロにジョスリン・プーク作曲の『Dionysus』の影響が見られます。なお、同楽曲は上記映画でも利用されています。
禁欲と美
ジャコモ・プッチーニ作曲のオペラ『トスカ』のアリア「星は光りぬ」と、ガエターノ・ドニゼッティ作曲のオペラ『愛の妙薬』のアリア「人知れぬ涙」からの引用が見られます。
囚われた魂
赤い星
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ作曲の『音楽の捧げもの』からの引用が見られます。
地獄の季節
アニメ最終回のエンディングテーマ。ALI PROJECTのベスト盤である『COLLECTION SIMPLE PLUS』にも収録されています。
サビ部分でエドヴァルド・グリーグ作曲の『ペール・ギュント』第1組曲から「山の魔王の宮殿にて」の一部が引用されています。
サビ直前にジャコモ・プッチーニ作曲のオペラ『ラ・ボエーム』第1幕から「この「紅海」め Questo Mar Rosso」の引用が見られます。
冒頭にMiguel Manzanoの『Spanish Preludes Del Olor de la Hierbabuena』が引用されています。
until the end of the world
未來のイヴ
* アニメのエンディングテーマ。シングル「月蝕グランギニョル」のC/Wとしても収録されています。

特徴

本作は、クラシック音楽の引用を大胆に取り入れ、ALI PROJECTならではの耽美な世界観を構築しています。アニメのストーリーを彩るだけでなく、音楽作品としても完成度が高く、多くのファンを魅了し続けています。

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