BEAUTIFUL DREAMER/STREET LIFE

『BEAUTIFUL DREAMER／STREET LIFE』の背景と収録曲

GLAYの通算28作目となるシングル『BEAUTIFUL DREAMER／STREET LIFE』は、前作「逢いたい気持ち」から1年3か月ぶりにリリースされました。本作はオリコンで3作ぶりの1位を獲得し、特にファンにとって重要な作品となっています。

このシングルは、通常のCD発売日である水曜日ではなく、木曜日にリリースされたことも注目された点です。また、GLAYの楽曲の中で唯一のCCCD（コピーコントロールCD）としても知られています。収録曲は全てTAKUROが作詞と作曲を手がけており、特に「BEAUTIFUL DREAMER」は、同年の8月30日に行われた氣志團のロックフェスティバルで初めて演奏されました。

収録曲の詳細

BEAUTIFUL DREAMER

この楽曲は、ストリングスを背景に持つ印象的なメロディーを特徴としており、2004年の「X-RATED TOUR」以降、GLAYのライブでは欠かせない定番曲となりました。さらに、TAKUROの著書『胸懐』の帯には、この曲の歌詞を想起させるような文章が掲載されているなど、さまざまな形で作品と繋がりを持っています。また、8thアルバム『THE FRUSTRATED』には、アルバムバージョンとしてストリングスの長いアウトロが収録されいて、ライブのエモーショナルな演出を一層引き立てています。

興味深いエピソードとして、MVの中でTERUが鷹を手なずけるシーンがありますが、これは特殊効果によるものではなく、実際に行われたものです。しかし、TERUは幼少時に鳥に襲われた経験から鳥が苦手であることを告白しています。この不安定な瞬間が、楽曲やパフォーマンスにどのように影響したかを感じさせます。また、イントロ部分はHISASHIが考案したもので、TAKUROが自身のアイデアに苦しんでいる中、HISASHIが漫画を読んでいたことで突然のインスピレーションを与えられたという逸話も印象的です。

STREET LIFE

次に、シングルのもう一つの収録曲「STREET LIFE」は、GLAYの10周年を祝い思いを寄せて書かれたバラードです。デモ音源が収録された『THE FRUSTRATED Anthology』では、TAKURO自身がボーカルを務めるなど、メンバーの多彩な才能を感じさせます。

CHILDREN IN THE WAR

また、シングルには「CHILDREN IN THE WAR」という楽曲も含まれており、これは「GLAY HIGHCOMMUNICATIONS TOUR 2003」で初披露された新曲です。この曲は、当時起こっていたイラク戦争に対するTAKUROの反戦の感情を表現したものであり、深いメッセージ性を持っています。

タイアップとアルバム収録

本シングルの「BEAUTIFUL DREAMER」と「STREET LIFE」はともに商業タイアップも行われており、「BEAUTIFUL DREAMER」はSUZUKI「シボレー・クルーズ」のCMソング、「STREET LIFE」はNTT DoCoMoの企業CMで使用されました。それぞれの楽曲は、さらなるメディア展開を通じて多くのリスナーに親しまれています。

両楽曲は後に様々なアルバムに収録され、特にアルバム『THE FRUSTRATED』のバージョンはファンから高く評価されています。

このように、『BEAUTIFUL DREAMER／STREET LIFE』はただのシングルにとどまらず、GLAYの音楽的な歴史およびその精神を感じることのできる作品となっています。

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