BICライブラリ

BICライブラリについて

BICライブラリは、東京都港区芝公園に位置する専門図書館であり、機械情報産業に焦点を当てたビジネス情報を提供しています。この施設は、従来の経済情報に加え、市場情報や経営に関するデータを中心に収集・提供する役割を果たしています。BICは「Business Information Commons」の略称で、ビジネス支援を目的とした知的資源の集積地として機能しています。

沿革

BICライブラリの起源は1957年にさかのぼります。当初は、機械工業振興協会の資料部門として設立され、初めは700冊の図書からスタートしました。その後、1964年には新しい館に移転し、その名を「経済研究所資料室機械工業図書館」と改称しました。この時期から、資料の収集や提供に力を注ぎ、特に経済資料に重点を置いています。
1995年からはKSKデータベースの構築を開始し、情報技術の進展とともに図書館サービスの質の向上に寄与してきました。2011年には大規模なリニューアルを実施し、BICライブラリとして新たなスタートを切りました。これを機に、ビジネス支援サービスの充実や情報の発信に注力し、一定の成果を上げることに成功しています。

特徴とサービス

BICライブラリでは、灰色文献や機械産業に関連した資料、各種統計や企業情報などに特に注力しています。これにより、機械産業に必要な情報を網羅的に収集・保存し、提供することを目指しています。また、所蔵資料は「機械振興協会分類」という独自の分類法を用いて整理されており、利用者が情報を容易に見つけられるよう工夫されています。

サービスも充実しており、館内では資料を自由に閲覧でき、必要に応じて電子情報や書庫収蔵資料も閲覧可能です。さらに、遠隔地の利用者に対しても公共図書館を通じての館外貸出を行うなど、広範な利用促進に努めています。

2020年には新型コロナウイルス感染症の影響で長期休館を余儀なくされましたが、これを契機にオンライン諸活動を行い、多様な知識の共有を目指しました。コロナ禍後は「港区図書館グループ」などの地方自治体との連携も増え、図書館同士の交流促進にも注力しています。

受賞歴

2022年には、IRI知的資源イニシアティブが主催する「Library of the Year」において、ライブラリアンシップ賞を受賞しました。この受賞は、公共図書館と専門図書館の架け橋としての活動が高く評価された結果です。

このように、BICライブラリは情報提供を通じて機械産業の発展に寄与し、多様なビジネス支援を行っています。今後も地域の知的資源の活用を促進し、多くの人々に価値ある情報を届けていくことが期待されています。

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