BIG GAME'80 HIDEKI

『BIG GAME '80 HIDEKI』

『BIG GAME '80 HIDEKI』は、日本の歌手、西城秀樹によって1980年9月5日に発表されたライブアルバムです。この作品は、レコード2枚組（LPレコード2枚組）としてリリースされました。

アルバムに収録されている音源は、西城秀樹が1980年7月18日に東京の後楽園球場にて開催した、コンサートシリーズの第3回目にあたる「BIG GAME '80 HIDEKI」でのパフォーマンスを記録したものです。後楽園球場という大規模な会場で行われたこのライブは、当時の西城秀樹の勢いと、彼が追求していたロックやポップスといった幅広い音楽性を体現するものでした。

このライブの大きな特徴の一つは、洋楽を中心としたカヴァー曲の多さにあります。当時人気のあった海外のロックバンド、レインボー（Rainbow）の楽曲からは「Eyes of the World」「Lost in Hollywood」「All Night Long」が、フォリナー（Foreigner）からは「I Have Waited So Long」、ジェファーソン・スターシップ（Jefferson Starship）のシングル曲「Rock Music」、ユーライア・ヒープ（Uriah Heep）の代表曲「July Morning」などが選曲されています。また、トニー・シュート（Tony Sciuto）の「Island Nights」、ディック・セント・ニクラウス（DICK ST. NICKLAUS）のシングル「Magic」、イタリアのバンド、イ・サント・カリフォルニア（I Santo California）のヒット曲「Torneró」を「トレビの泉」として披露するなど、多岐にわたるアーティストの楽曲が取り入れられています。

さらに、国内アーティストとしてはダウン・タウン・ブギウギ・バンドの「アレイ・キャッツ」をカヴァーしています。自身の楽曲も、代表曲「YOUNG MAN (Y.M.C.A.)」はもちろんのこと、「BOMBER」「ツイスト・ガール」「HIDEKI DISCO SPECIAL」「GOOD-BY BLUE TRAIN」「俺たちの時代」「エンドレス・サマー」「ホップ・ステップ・ジャンプ」「セイリング」といった、当時のアルバム収録曲やシングルB面曲などがセットリストに組み込まれ、オリジナリティとカヴァー曲が融合した、バラエティ豊かなステージ構成となっています。

収録曲

Record-1 SIDE A

アイズ・オブ・ザ・ワールド（レインボー『ダウン・トゥ・アース』より）
ロスト・イン・ハリウッド（レインボー『ダウン・トゥ・アース』より）
アイランド・ナイツ（トニー・シュート『Island Nights』より）
オール・ナイト・ロング（レインボー『ダウン・トゥ・アース』より）
男が女を愛する時

Record-1 SIDE B

待ちくたびれて（フォリナー『ダブル・ヴィジョン』より）
ロック・ミュージック（ジェファーソン・スターシップ シングル曲より）
BOMBER
ジュライ・モーニング（ユーライア・ヒープ『対自核』より）

Record-2 SIDE A

マジック（ディック・セント・ニクラウス シングル曲より）
ツイスト・ガール
HIDEKI DISCO SPECIAL（シングル「YOUNG MAN (Y.M.C.A.)」B面より）
GOOD-BY BLUE TRAIN（アルバム『BIG SUNSHINE/西城秀樹』より）
俺たちの時代

Record-2 SIDE B

エンドレス・サマー
ホップ・ステップ・ジャンプ
YOUNG MAN (Y.M.C.A.)
アレイ・キャッツ（ダウン・タウン・ブギウギ・バンド『バック・ストリート』より）
トレビの泉（イ・サント・カリフォルニア「Torneró」より）
セイリング

復刻盤

オリジナルのLPレコードは廃盤となった後、CDとしても復刻されています。1999年12月16日に発売された6枚組CD-BOX『HIDEKI SUPER LIVE BOX』の中に、本アルバムの一部楽曲が収録されました。さらに、2023年11月24日には、音楽プロデューサー・エンジニアのGOH HOTODAによるデジタルリマスタリングが施され、高音質のBlu-spec CD2、そしてLPのアートワークを再現した紙ジャケット仕様で、待望の単独復刻盤がリリースされました。これにより、当時のライブの迫力と音質が現代に蘇り、多くのファンがこの伝説的なステージを追体験できるようになりました。

『BIG GAME '80 HIDEKI』は、1980年代初頭における西城秀樹のライブパフォーマンスの頂点を記録した作品であり、その音楽的な挑戦とエンターテイナーとしての魅力が凝縮されたアルバムと言えるでしょう。

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