BLANKEY JET CITY

Blankey Jet City：日本のロックシーンに刻まれた伝説のバンド

Blankey Jet City（ブランキー・ジェット・シティ、略称：ブランキー）は、1990年から2000年まで活動した日本のスリーピースロックバンドです。浅井健一（Vo/G）、照井利幸（B）、中村達也（Ds）という個性豊かな3人によって結成され、独特の音楽性と圧倒的なライブパフォーマンスで、日本のロックシーンに大きな影響を与えました。

メンバーと来歴

ボーカルとギターを担当した浅井健一は、作詞作曲もほぼ全て手がけました。彼のカリスマ性と才能はバンドの中核を担い、独特の歌詞世界とメロディーセンスは多くのリスナーを魅了しました。ベースの照井利幸は、安定したプレイと楽曲に深みを与えるベースラインでバンドを支え、ドラムスの中村達也は、自由奔放でありながら正確なリズムで、楽曲に躍動感を与えました。

3人の出会いは様々です。浅井と中村は、中村のバンドのライブで出会い、浅井と照井は名古屋のディスコで出会いました。浅井と照井は、以前から活動していたバンド「スキャッツ」での活動を経て、上京後、再会。中村を加え、1990年2月に「THE BLANKEY JET CITY」として活動をスタートさせました。

結成当初は、他のドラマーも在籍していましたが、浅井、照井、中村の3人のセッションで確かな手応えを感じ、中村が正式メンバーとしてドラマーに転身。同年8月には、音楽番組『三宅裕司のいかすバンド天国』（イカ天）に出演し、5週連続勝ち抜きでグランドイカ天キングを獲得。東芝EMIと契約し、メジャーデビューを果たしました。デビュー前には、山本耀司のパリコレモデルやウォークマンのCMにも出演するなど、早くから注目を集めていました。

音楽性と活動

デビューアルバム『Red Guitar And The Truth』（1991年）から、独自の音楽性を確立していきました。初期は、若干のオーバープロデュース気味だったものの、2ndアルバム『Bang!』（1992年）以降は、土屋昌巳をプロデューサーに迎え、バンドの個性がより鮮明に表現されるようになります。「RAIN DOG」「SOON CRAZY」「ディズニーランドへ」など、多くの代表曲がこの時期に生まれています。

その後も、精力的にアルバムをリリースし、ライブ活動を行いました。1994年にはバンド名から「THE」が省略され、「BLANKEY JET CITY」となります。1995年には初の日本武道館ライブを開催、同年にイギリスでのライブも成功させました。海外でのライブはロンドンにとどまらず、ニューヨークやロサンゼルスでも行われています。1997年には初のセルフプロデュースアルバム『LOVE FLASH FEVER』をリリースし、より自由度の高い音楽表現に挑戦しました。

解散とその後

2000年、8thアルバム『Harlem Jets』リリースと同時に、突然の解散を発表。アルバムはオリコン初登場2位を記録しました。同年7月には横浜アリーナでラストライブを行い、音楽シーンに大きな衝撃を与えました。解散の理由は、メンバー3人の「新たな冒険への旅立ち」というシンプルなものでした。

解散後、メンバーはそれぞれソロ活動や他のバンド活動を行い、その才能をさらに開花させています。浅井健一はSHERBETS、照井利幸はROSSOやPONTIACSなどで活躍し、中村達也はLOSALIOS、東京スカパラダイスオーケストラなどで活動しています。3人の活動は、Blankey Jet Cityというバンドの遺伝子を継承し、進化を遂げています。

評価と影響

Blankey Jet Cityの音楽は、多くのミュージシャン、アーティストに大きな影響を与えました。椎名林檎、GLAYのJIRO、PUFFYの大貫亜美など、多くの著名人が、彼らの音楽や浅井健一のファッション、音楽性への影響を公言しています。タモリも、Blankey Jet Cityの再結成を希望する発言をしているなど、その影響力は広く深く浸透しています。

ディスコグラフィ

Blankey Jet Cityは、数多くのアルバム、シングル、ライブアルバム、ベストアルバムをリリースしました。未発表曲も多く存在し、その全てを網羅することは困難です。代表的な作品としては、上記に記載したアルバムの他に、シングル「悪いひとたち」「冬のセーター」「土曜日の夜」、ベストアルバム『THE SIX』『国境線上の蟻』、ライブアルバム『Live!!!』などがあります。また、映像作品や写真集なども多数リリースされており、ファンはこれらを通じて、彼らの活動をより深く知ることができます。

Blankey Jet Cityは、日本のロックシーンに大きな足跡を残した伝説のバンドです。彼らの音楽は、今もなお多くのファンを魅了し続け、その影響は色褪せることはありません。

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