BMW M
モータースポーツは、
BMWグループ傘下の企業として、
モータースポーツ活動と高性能車の開発・製造を担っています。かつては
BMW M社と
BMWモータースポーツ社が別々に存在していましたが、2021年に統合され、現在の社名となりました。一般的には「
BMW M」と略され、世界中の
自動車ファンに広く知られています。
BMW M
モータースポーツの主な業務は、以下の通りです。
高性能スポーツモデル「Mモデル」の開発: サーキット走行にも耐えうる高い走行性能と、日常でも快適な乗り心地を両立させたMモデルは、BMWの技術力の粋を集めた存在です。
モータースポーツ用パーツの研究開発: 世界最高峰のレースで培われた技術を、市販車のパーツ開発にもフィードバックすることで、更なる高性能化を実現しています。
特別注文モデル「BMWインディビデュアル」の生産: ボディカラーやインテリア素材を自由に選択できるオーダーメイドプログラムで、世界に一台だけの特別なBMWを手に入れることができます。
限定モデルの企画: 希少価値の高い限定モデルを企画・販売することで、コレクター層にも高い人気を誇っています。
顧客向けトレーニングスクールの運用: BMW Mモデルのオーナーを対象としたドライビングトレーニングスクールを開催し、安全でより高度なドライビングスキルを習得できる機会を提供しています。
かつてはMモデルの生産もBMW Mモータースポーツ社が行っていましたが、現在はBMW本社が生産を行い、BMW Mモータースポーツは、より専門性の高い業務に集中しています。
歴史:数々の栄光と革新の歩み
BMW Mモータースポーツの歴史は、1972年のBMWモータースポーツ社の設立に始まります。以来、数々のモータースポーツでの成功と、革新的なMモデルの発表を通して、自動車業界に大きな影響を与えてきました。その歴史を振り返ってみましょう。
1972年:
BMWモータースポーツ社設立
1973年: ヨーロッパF2選手権、ETCCでタイトル獲得
1977年:
BMWドライバートレーニングプログラム開始
1979年: 初のMモデル市販車「M1」発表
1980年: F1エンジン開発開始
1983年: ネルソン・ピケがブラバムBMWでF1世界チャンピオン獲得
1985年: 初代M3、初代M5発表
1993年: 「BMW M」社に改称
1998年: M
クーペ/Mロードスター発表
2005年: 初代M6発表
2006年: Z4 Mロードスター/M
クーペ発表
2009年: 初代X5 M、初代X6 M発表
2014年: 初代M4発表
2016年: 初代M2発表
2019年: 初代M8発表
2021年: BMW M社とBMWモータースポーツ社の合併、M 1000 RR発表(Mブランド初の二輪車)
2022年: 初代XM発表
2023年: LMDhマシン「M Hybrid V8」投入
Mハイパフォーマンスモデル:究極のドライビング体験
BMW Mが手がけるMモデルは、最高レベルの走行性能を誇る高性能スポーツモデルです。サーキット走行にも対応できる高い耐久性と、日常でも快適にドライブを楽しめる洗練された乗り心地を両立させています。一方、Mパフォーマンスモデルは、サーキット走行を前提としない一般ユーザー向けにチューニングされたモデルであり、Mモデルとは明確に区別されています。
代表的なMモデル
ここでは、いくつかの代表的なMモデルについて、その特徴を紹介します。詳細なスペックは、BMWの公式ウェブサイトなどを参照ください。
M1 (E26):
BMW Mの歴史を語る上で欠かせない、
BMW初のMモデル。
M2 (F87): コンパクトなボディに強力なエンジンを搭載した、扱いやすい高性能モデル。
M3 (F80):
BMWセダンの最高峰モデルとして、高い人気を誇る。
M4 (F82/F83): M3のクーペ/カブリオレバージョン。
M5 (F90): 4WDシステムを搭載した、ラグジュアリーな高性能
セダン。
M6 (F12/F13/F06): クーペ、カブリオレ、4ドアクーペの3つのボディスタイルが用意されている。
M8 (F91/F92/F93): フラッグシップモデルとして、圧倒的なパワーとラグジュアリーさを両立させたモデル。
X5 M (F85)、X6 M (F86): SUVモデルながら、高い走行性能を誇る。
Mロードスター/Mクーペ (E36/E37/E38): Z3/Z4をベースにしたロードスターと
クーペ。
Z4 M (E85/E86): Z4をベースにした、コンパクトでスポーティなモデル。
XM (G09): 最新のプラグインハイブリッドシステムを搭載した、フラッグシップSUV。
未来への挑戦
BMW M
モータースポーツは、これからも
モータースポーツへの挑戦と、革新的な技術開発を通じて、究極のドライビング体験を提供し続けるでしょう。その未来の動向に注目が集まります。