BMW・6シリーズ

BMW 6シリーズについて

BMW 6シリーズは、ドイツの自動車メーカーBMWによって製造されるプレミアムな乗用車で、クーペやカブリオレ、ハッチバックといった多彩なボディスタイルを持っています。初代モデルは1977年に登場し、現行モデルが発売された2023年まで続く長い歴史を誇ります。

初代（1977年 - 1989年）E24

1976年のジュネーヴモーターショーで630CSおよび633CSiが発表され、初代6シリーズはBMWのフラッグシップクーペとして注目を集めました。そのデザインは「世界一美しいクーペ」と称賛され、コードネームはE24です。1978年には635CSiが登場し、3.5Lエンジンと5速MTを搭載したモデルとして人気を博します。

1979年には630CSが628CSiに置き換わり、1982年の大規模マイナーチェンジではサスペンションが一新されるなど、性能向上が図られました。1987年にはデジタル制御のビッグシックスエンジンを搭載し、さらなる出力向上を実現し、衝撃吸収バンパーを装備したことで見た目にも進化が見られました。

1989年に生産が終了し、フランクフルトモーターショーで後継モデルの8シリーズ（E31）が発表されました。この世代のモデルは、日本ではアメリカ仕様を基に販売され、全車ATを装備していたため、日本の市場では特殊な位置づけにありました。

2代目（2003年 - 2011年）E63/E64

約14年のブランクを経て、2003年に再登場した6シリーズは、グラマラスなフェンダーラインを持つ流麗なデザインへと進化しました。クーペ（E63）とカブリオレ（E64）に分かれ、特別オーダーが可能なプログラム「BMWインディビデュアル」が導入されました。

この世代には、645Ci、630i、650i、そして BMW Mによる高性能モデルのM6がラインアップされています。M6は507PSのS85型V10エンジンを搭載したクーペとカブリオレが展開され、さらには2012年に登場したM6グランクーペも人気のモデルです。

3代目（2011年 - 2019年）F12/F13/F06

2010年、パリモーターショーで発表されたコンセプトから始まり、2011年には新型6シリーズが発表されました。この世代のモデルには高性能な4輪操舵機能が搭載され、走行性能が大幅に向上しました。

2012年には650iに新開発のV8ツインターボエンジンが搭載され、さらに燃費性能も改善されるなど進化を続けました。この世代でもM6が存在し、強力なパフォーマンスを持つスポーツモデルとして人気を集めました。

4代目（2017年 - 2023年）G32

6シリーズグランツーリスモは、5シリーズファミリーのデザインをベースにしながらも、7シリーズを意識した大型化が図られました。主にハッチバックスタイルを採用し、乗員の快適性や収納性を確保しつつ、先進の安全技術や運転支援システムも搭載されています。

2020年にはマイナーチェンジが実施され、パワートレインの改良が行われ、燃費性能も向上しました。しかし、このモデルは市場での競争が厳しく、最終的に2023年には生産終了が決定されました。これにより、BMWの6シリーズは再び欠番となってしまいました。

結論

BMWの6シリーズは、各世代を通じて優れたデザインとパフォーマンスを実現しており、多くの自動車愛好家に愛されてきました。特に初代の美しさやデザインの革新、2代目以降の技術の進化など、歴史を通じて多面的な魅力を持つモデルであることは間違いありません。

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