BRICS

BRICS (ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)

概要

BRICSとは、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの5カ国を中心に構成される国際会議であり、主に経済的な連携を目的として設立されました。元々は4カ国（BRIC）として知られ、2001年にゴールドマン・サックスの経済学者ジム・オニールによって提唱された言葉がきっかけで広まりました。その後、2009年から定期的に首脳会議が行われ、2011年には南アフリカが参加し、正式にBRICSに名称変更されました。

2023年には新たにアルゼンチン、エジプト、エチオピア、イラン、アラブ首長国連邦（UAE）、サウジアラビアが新たに加盟国とする計画が発表されました。しかし、アルゼンチンが加入の方針を撤回したため、現在は9か国の体制が維持されています。

BRICSの特徴

BRICSは、加盟国間の非干渉、平等な関係、相互利益を基本にした組織であり、各国が独自の外交、経済政策を持ちながらも、多国間協力を進めています。2009年にロシアのエカテリンブルクで初めて首脳会議が開催され、以降参加国が増える中で、BRICSはG7と対抗する新たな地政学的枠組みとして注目されています。

拡大と新しい挑戦

近年BRICSは拡大を続けており、2022年にはオンライン形式で行われた首脳会議には、BRICSの5カ国に加え、さらに多くの国が参加しました。これにより、BRICSは単なる5カ国の枠を超え、世界的な影響力を持つ多国間協力のプラットフォームとして位置づけられるようになっています。

2024年にはタイ、トルコ、マレーシアなどが加盟申請を行っており、さらなる拡大が見込まれています。一方で、加盟国の多様性がもたらす内部の政治的調整の難しさも浮き彫りになっています。

経済力と人口

BRICS加盟国は、人口大国であることも特長の一つです。2024年時点で、インドと中国はそれぞれ約14億人を抱え、5カ国を合わせると約32億人となり、世界[[人口]]の約41%を占めると予測されています。また、BRICSは天然資源の豊富さも強みで、外国からの直接投資を促進する要因となっています。金、石油、農産物などが主要な輸出品目であり、特に資源を背景にした経済成長は各国にとっての共通の利点となっています。

革新と対抗軸

BRICSは新開発銀行などの新たな金融機関を設立し、国際金融システムへの挑戦を強化しています。これにより、国際[[通貨基金]]や世界銀行に代わる選択肢を提供し、脱ドル化を目指す動きも見られます。これらの進展は、国際経済に大きな影響を与える可能性を秘めています。

結論

BRICSは新興国による国際的な連携と経済発展を目指しており、地政学的な観点からも重要な役割を果たします。今後、拡大によってさらなる影響力を持つことが期待される一方で、内部の調整や協力の維持が重要なポイントになるでしょう。グローバルな経済情勢の変化に柔軟に対応することで、BRICS加盟国はさらなる発展を遂げる可能性があります。

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