BlackBerry Internet Service

BlackBerry Internet Service (BIS) とは

BlackBerry Internet Service（BIS）は、BlackBerry端末が提供していた総合的なインターネットサービスです。ビジネス用途を中心に、個人利用においても広く活用されました。特にプッシュ型の電子メール機能は、リアルタイムでの情報伝達を可能にし、ビジネスシーンにおいて高い効率性を実現していました。

サービスの主な特徴

• - プッシュ型電子メール: メールサーバーからの着信をリアルタイムで通知。メールボックスへのアクセスを待つ必要がなく、効率的なコミュニケーションを実現しました。
• - 多様なメールアカウント対応: BlackBerry専用のメールアドレスに加え、POP/IMAPメール、一部のWebメールも利用可能。複数のメールアカウントをBlackBerry端末で一元管理できました。
• - メッセンジャー機能: BlackBerry Messengerをはじめ、GoogleトークやYahoo!メッセンジャーなど、多様なメッセンジャーアプリをサポート。テキストメッセージによるコミュニケーションを円滑にしました。
• - Web閲覧: ブラウザを通じてWebサイトを閲覧可能。ただし、Flashには非対応。
• - PIM同期: PCとの間で、Microsoft OutlookやGoogleカレンダーなどのPIMデータを同期。スケジュールや連絡先を常に最新の状態に保つことができました。
• - アプリケーション: BlackBerry App Worldから様々なアプリケーションをダウンロードして利用可能。ビジネスツールからエンターテイメントまで、幅広いジャンルのアプリが提供されていました。

仕様詳細

メール機能

BlackBerryメール:
- `xxxx.blackberry.com`（NTTドコモの場合は`docomo.blackberry.com`）のドメインを持つ専用メールアカウントを利用可能。
- IMAPメールとして30日間サーバーに保存。
POP/IMAPメール:
- POP3およびIMAP4のメール送受信に対応。
- 1つのBlackBerry端末につき、POPメールとWebメール合わせて10アカウントまで利用可能。
Webメール:
- Gmail、Hotmail、Yahoo!メール、Livedoorメールなど、一部のプロバイダが提供するWebメールに対応。
- GmailやHotmailはRIM社との連携が強く、プッシュ通知や送信履歴の同期がほぼリアルタイムで行われました。
iモードメール:
- 2010年12月1日より、spモードに対応し、`@docomo.ne.jp`のアドレスが利用可能に（対応機種はBlackBerry Bold 9700以降）。

メッセンジャー機能

PINメッセージやBlackBerry Messengerに加え、Googleトーク、Yahoo! Messenger、Windows Live メッセンジャー、AOL Instant Messengerなどのアプリを利用可能。
BlackBerry Messengerでは、複数人でのメッセージやり取りや、アドレス帳、スケジュールのバックアップ、画像共有、スケジュール共有などが可能。

Webブラウザ

Webページの閲覧が可能。一部Javaやスタイルシートに対応していますが、Flashは非対応。
サードパーティ製ブラウザ（Opera Miniなど）の利用も可能。

PIM同期

DesktopManagerを利用して、PCのMicrosoft OutlookやOutlook Expressとの同期が可能。
Google Syncを利用して、Googleカレンダーなどとのリモート同期が可能。

アプリケーション

BlackBerry App Worldから、様々なアプリケーションをダウンロードして利用可能。
NTTドコモからは、日本語中心のアプリケーションを提供。

料金

月額490円で利用可能。ISPセット割も適用可能。

歴史

2008年8月: NTTドコモがサービスを開始。
2009年10月9日: BlackBerry Messengerがバージョンアップ。
2010年6月: BlackBerry App Worldが利用可能に。
* 2010年12月1日: spモードに対応し、iモードメールが利用可能になる。また、Webフィルタリングサービスが提供開始。

サービスの終焉

NTTドコモは、2015年11月30日に新規受付を終了し、2017年3月31日をもってサービスを終了しました。

BISは、その高い利便性と安定性から多くのビジネスパーソンに利用されましたが、スマートフォンの多様化と技術の進化に伴い、その役目を終えることとなりました。

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