C-4 (爆薬)

C-4（コンポジション C-4）

C-4は、アメリカ軍をはじめ、多くの国で利用されている軍用のプラスチック爆薬の一種です。この爆薬は、その強力な破壊力と高い安全性から、数多くの用途に活用されています。

概要

C-4は、TNTの約1.34倍の威力を持ち、たった3.5kgの量で幅200mmの鉄製H鋼を一撃で切断できる能力があります。また、粘土状の特性があるため、固形爆弾ではアクセスが難しい隙間にも容易に充填することが可能です。耐久性や信頼性が高く、化学的に安全であるため、使用者にとっても安心です。具体的には、衝撃による暴発がほとんどなく、火に投げ込むと単に燃えるだけです。確実に起爆するためには、起爆装置や雷管が必要となります。

イギリス軍ではこのプラスチック爆薬をPE4と呼んでおり、C-4とPE4は同じような特性を持つものの、使用される可塑剤のタイプや配合が異なる点が特徴です。それでも、両者は外観がオフホワイトの固体で、似たような爆薬特性を持っています。

少量では燃焼するとされ、特にベトナム戦争時には固形燃料の代替品としても利用されました。ただし、主成分であるRDXなどは非常に毒性が強いので、取り扱いには十分な注意が必要です。C-4の爆発時には目を引くオレンジ色の閃光が発生します。日本においても陸上自衛隊がこの爆薬を使用しており、特に施設科では新隊員の後期教育訓練において爆破訓練に活用されています。

注意点

面白いことに、C-4は噛むと甘い味がするという言い伝えがありますが、主成分のRDXなどに毒性があるため、絶対に口にしてはいけません。特に最近のC-4（1997年以降のもの）は、爆発物マーカーとして有毒なエチレングリコールジニトラートを微量含んでおり、口にすると中毒症状を引き起こす恐れがあります。2008年には陸上自衛隊の訓練で、教官が志願した隊員にC-4を舐めさせるという事例が報告され、24人の隊員が病院に運ばれるという事態が発生しました。

性質

• - 密度: 1.59g/cm³
• - 爆速: 8.04km/s
• - 外観: オフホワイト色の粘土状の固体

組成

C-4の主な組成は以下の通りです。

• - RDX（トリメチレントリニトロアミン）：91%
• - 爆発物マーカー（ジメチルジニトロブタン）：0.1%
• - 可塑剤（セバシン酸ジオクチルなど）：5.3%
• - 結合剤（ポリイソブチレン）：2.1%
• - 界面活性剤：1.5%

また、別の組成としては以下の例もあります。

• - RDX: 45.5g
• - ポリイソブチレン: 10.5g
• - モーターオイル: 0.8g
• - セバシン酸ジオクチル: 2.65g
• - ガソリン: 25ml

登場作品

C-4は映画やゲームなどのさまざまな媒体で取り上げられることが多く、その特性は一般にも広く知られています。

関連項目

• - バンガロール爆薬筒

C-4は、その安全性と威力から、軍事用途のみならず、様々な場面で利用されていますが、扱いには十分な注意が必要です。

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