C-82 (航空機)

フェアチャイルド C-82 パケット

フェアチャイルド C-82 パケットは、アメリカ空軍で運用された軍用輸送機で、その設計は特に効率的な荷物の積み下ろしを念頭に置いています。この輸送機は、二つの胴体を持つ双胴機形式で、尾翼は双ビームによって支えられています。これにより、航空機の安定性と積載能力が大幅に向上しました。

初飛行と特徴

C-82 パケットは1944年9月に初めて空を飛びました。搭載エンジンは、プラット・アンド・ホイットニーR-2800-34型の星型エンジンで、2,100馬力を誇る2基のエンジンを装備していました。この強力なエンジンにより、最大381 km/hの速度を出すことが可能で、1,600 kmの航続距離を持っていました。C-82は、42名のフル装備の空挺部隊を効率的に輸送できる能力がありました。

生産と運用

C-82の生産は、第二次世界大戦の終結によって制限され、最終的に224機が製造されました。そのうち220機は改良型A型で、多くの機体は戦後に民間に転用されました。

特に1948年のベルリン封鎖の際には、5機が空輸任務に使用され、重量物や大型貨物の輸送を担当しました。この時期にC-82はその能力を発揮し、重要な任務を果たしました。

C-119との関係

C-82Aのうちの1機は、改良型であるXC-82Bに改造され、これが後のC-119の原型となりました。C-119の成功により、C-82は米空軍から急速に姿を消していき、1954年には全機が現役リストから外されました。

海外での使用

C-82は、ブラジル空軍などで採用され、米国から供給された余剰機体は民間の貨物輸送機としても広く利用されました。このように、C-82は多岐にわたる用途で活躍しました。

要目

• - 全長: 23.10 m
• - 全幅: 32.10 m
• - 全高: 8.00 m
• - 自重: 12,045 kg
• - 最大離陸重量: 19,050 kg
• - エンジン: プラット・アンド・ホイットニー R-2800-85（2,100馬力） × 2
• - 最大速度: 381 km/h
• - 航続距離: 1,600 km

このように、フェアチャイルド C-82 パケットは、そのユニークな設計と高い性能により、戦時中及び戦後の輸送機として重要な役割を果たしました。

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