CD-ROM XA

CD-ROM XA（シーディーロム エクスエー）

CD-ROM XA（Compact Disc Read Only Memory eXtended Architecture）は、従来のCD-ROMをさらに進化させたもので、特にマルチメディアデータを効率良く扱うために開発された規格です。本規格は、一般的なデータの他に音声や映像などのさまざまな形式のデータを1つのメディア内で混在させることを可能にします。

CD-ROM Mode1との違い

CD-ROMには大きく分けてMode1とMode2の二種類があります。Mode1は厳密なデータ保障が求められるPCの使用に向けて設計されており、誤りを一切許さない高いエラー訂正機能を備えています。このエラー訂正の仕組みには、オーディオCD（CD-DA）で使われるCIRC（Cross-Interleave Reed-Solomon Code）に加え、EDC（Error Detection Code）およびECC（Error Correction Code）が組み込まれています。

一方、CD-ROM Mode2は多種多様なマルチメディアデータを記録するために設計されたフォーマットです。この二つのモードは同じディスクの上で共存できないという制限があったため、従来のCD-i規格の制約を克服する必要がありました。そこで、ソニー、フィリップス、そしてマイクロソフトが共同でMode2を拡張し、CD-ROM XAを新たに策定しました。

モードのバリエーション

CD-ROM XAにはいくつかの異なるフォーマットが存在します。具体的には、Mode2 Form1とMode2 Form2があります。

• - Mode2 Form1: 1セクタあたりの容量は2,048バイトで、EDCおよびECCが使用されています。
• - Mode2 Form2: こちらは容量が少し多く、2,324バイトになりますが、ECCを用いないため、エラー訂正機能はForm1よりも低下します。しかし、その分データを15%ほど多く記録することが可能です。この特性から、特に画像や音声、動画データなど、わずかな欠損が許容されるマルチメディア用途での採用が進んでいます。

具体的な利活用

CD-ROM XAは様々なメディアで利用されています。特に、プレイステーションでは音楽ゲームにおいての積極的活用が見られ、パラッパラッパーなどの作品でその特性が生かされています。また、ビデオCDやフォトCDといったフォーマットでもこの規格は応用されています。これにより、デフォルメされた音楽や映像だけでなく、ゲーム体験そのものが豊かに展開されているのです。

CD-ROM XAは、ユーザーに多様なデータを一つのメディアで扱う便宜を提供し、マルチメディアコンテンツの発展に大いに寄与しています。

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