CODEN

CODEN：科学文献を識別するコード

CODEN（コーデン、Code Designated）は、自然科学分野の定期刊行物を識別するための、5文字または6文字の英字コードです。米国材料試験協会（ASTM）によって創設され、1975年以降は化学物質登録番号（CAS Registry Number）で知られるアメリカ化学会傘下のCAS（Chemical Abstracts Service）によって登録および管理されています。

CODENは、学術文献の機械検索において重要な役割を果たしています。膨大な数の学術論文や研究報告書を効率的に検索・管理するために、この短いコードが用いられています。ISSN（International Standard Serial Number）やISBN（International Standard Book Number）と同様に、CODENは、特定の定期刊行物を一意に識別する識別子として機能しています。

CODENの構成は、定期刊行物の名称に基づいています。通常、最初の4文字は定期刊行物の名称の頭文字を表し、5文字目はその定期刊行物を識別するための文字です。6文字目はチェックディジットとして機能し、データ入力ミスなどを検出するために用いられますが、必ずしも存在するわけではありません。

例えば、世界的に有名な科学雑誌である『Nature』のCODENはNATUAS、『Science』はSCIEAS、『Cell』はCELLB5です。これらのコードは、各雑誌のタイトルを簡潔に表現すると同時に、文献データベースにおいて、その雑誌を正確に特定するための重要な手がかりとなります。

CODENを使用することで、研究者や図書館員は、特定の定期刊行物を迅速かつ正確に検索し、必要な情報を効率的に取得することができます。データベース検索システムでは、CODENを用いた検索が広くサポートされているため、文献調査を行う際に非常に便利なツールとなっています。

CODENは、学術情報管理において、ISSNやISBNと並ぶ重要な識別子として、今後もその役割を果たしていくでしょう。これらの識別子によって、科学技術情報の効率的な流通と管理が促進され、研究活動の進展に大きく貢献していると言えるでしょう。

CODENの利点

簡潔で、覚えやすく、入力しやすい。
文献検索システムとの高い親和性。
定期刊行物を一意に特定できる。

CODENの活用例

文献データベース検索
図書館における資料管理
学術論文の引用情報管理

関連用語

ISSN (International Standard Serial Number): 継続刊行物の国際標準識別番号
ISBN (International Standard Book Number): 図書の国際標準図書番号

CODENは、一見すると単純なコードですが、科学技術情報の管理において、非常に重要な役割を果たしていると言えます。その簡潔さと効率性から、これからも広く利用されていくでしょう。

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