CODE VEIN

CODE VEIN（コードヴェイン）とは

『CODE VEIN』は、バンダイナムコエンターテインメントより2019年9月26日に、PlayStation 4|PlayStation_4、Xbox One、Steam向けに発売された探索型アクションRPGです。

「審判の棘」と呼ばれる現象によって世界が崩壊し、人類の大部分が滅亡した終末世界を舞台に、吸血鬼である「レヴナント」たちの過酷な生存劇が描かれます。プレイヤーは、バディと呼ばれる仲間とともに危険なダンジョンを探索し、世界の謎に迫ることになります。

本作は、敵の攻撃が非常に強力で、プレイヤーの体力を大きく削るなど、いわゆる「死にゲー」として知られる『DARK SOULS』シリーズとの類似性が指摘されることがあります。その一方で、常にNPCであるバディが同行し、戦闘や探索をサポートしてくれるという独自のシステムも大きな特徴です。

ストーリー

世界は突如発生した「審判の棘」によって壊滅的な打撃を受け、生存者はごくわずかとなりました。

生き残るため、あるいは人為的な目的のために、人類は自身の記憶を対価として「レヴナント」と呼ばれる吸血鬼へと変貌します。彼らは「ヴェイン」という閉鎖的な領域を作り出し、そこで細々と生き延びますが、血を摂取しないと「堕鬼（ロスト）」という凶暴な化け物と化してしまうというリスクを常に抱えています。

プレイヤーが操作する主人公もレヴナントの一人であり、自身を含めたレヴナントたちの起源や、閉鎖社会ヴェインの謎を解き明かすため、旅立ちを決意します。

システム

バディシステム

本作では、プレイヤーは常にバディとなるキャラクターを一人伴って冒険を進めます。バディは戦闘中に敵を攻撃したり、プレイヤーを回復させたりと、多岐にわたるサポートを行います。プレイヤーが力尽きそうになった際には、自らの血を分け与えて助けてくれることもあります。

戦闘

戦闘においては、片手剣や銃剣といった一般的な近接・射撃武器に加えて、レヴナント専用の武装である「吸血牙装（ブラッドヴェイル）」を使用します。

吸血牙装は普段は衣服のような形状をしていますが、吸血時には使用者の口元を覆うマスクと、敵から血を奪うための特殊な機構を展開します。奪われた血はパイプを通じて使用者の口元へと送られます。

吸血牙装には以下の4種類があり、それぞれ異なる特性を持っています。

オウガ: 籠手型で、爪のような機構を展開。近距離での素早い立ち回りからの吸血や、素早い受け流しが得意です。
スティンガー: ロングコート型で、サソリの尾のような機構を展開。離れた位置からの吸血攻撃が可能です。
ハウンズ: ジャケット型で、両袖から狼の頭部のような機構を展開。近距離で広範囲の攻撃が可能です。
アイヴィ: マフラー型で、無数の棘を展開。遠距離や障害物に隠れた敵への攻撃が可能ですが、受け流しには若干の遅延があります。

敵から血を吸血することに成功すると、冥血というリソースを獲得でき、冥血の最大ストック数も増加します。特定の条件下（例：敵の背後からの攻撃）で成功する特殊吸血も存在します。

得られた冥血は、錬血と呼ばれる特殊なスキルや能力を発動するために消費されます。また、バディが近くにいる場合に発動できる共錬血もあり、高い効果を持つ反面、冥血の最大ストック数が減少するなどのデメリットも伴います。

敵の攻撃を受けたり回避したりすることで集中ゲージが蓄積され、満タンになると集中状態に入り、スタミナが全快するなど有利な効果が得られます。

登場人物

物語には、主人公やバディとなる個性豊かなレヴナントたちが多数登場します。

主要人物

主人公: プレイヤー自身。男女選択可能。他者のブラッドコードを使用したり、血涙の泉やヤドリギを復活させたり、血英から記憶を読み取ったりする特殊な能力を持ちます。記憶を失っており、自身のルーツを探求します。
ミア・カルンシュタイン: 幼い弟ニコラと共にヴェインにいる女吸血鬼。弟を巡る出来事から主人公たちと行動を共にします。銃剣とスティンガー型吸血牙装を使用します。
ヤクモ・シノノメ: 元傭兵の吸血鬼。面倒見が良く、他のレヴナントからも慕われます。行方不明となったかつての仲間を探しています。両手剣とハウンズ型吸血牙装を使用します。
ルイ: レヴナントたちのコミュニティのリーダー。通称「赤剣」。血涙の安定供給を目指し、血涙の源流を探求しています。片手剣とオウガ型吸血牙装を使用します。
ジャック・ラザフォード: 元軍人。エヴァと共にレヴナントを狩る「同族狩り」を行っています。主人公の過去を知っているようです。片手剣とハウンズ型吸血牙装を使用します。
エヴァ・ルゥ: ジャックの相棒。ジャックに命を救われた恩から行動を共にしています。銃剣とアイヴィ型吸血牙装を使用します。
イオ: 主人公と共に行動する女吸血鬼。自身の記憶は失っていますが、吸血鬼やヴェインに関する知識が豊富です。血英から失われた記憶や錬血を復元させる能力を持ちます。

その他にも、拠点で武器の調達や強化を担当するリン・ムラサメ、物資取引を行うココ、治安維持部隊から派遣されたデイビスなど、様々なキャラクターが登場します。

堕鬼

レヴナントが堕ちた姿である「堕鬼（ロスト）」は、物語における主要な敵となります。初期に主人公とバディを組むも堕鬼と化すオリバー・コリンズをはじめ、個性的な能力を持つ多数のボス級堕鬼が登場します。

狂い咲く毒蝶: 素早く毒を操る女型。
渇求の暴君: 巨大な両腕を持ち、双刀や錬血を使う。
浸潤の処刑者: 水を操り、トリッキーな動きをする女型。
白狼の狂戦士: 巨大な斧槍を持つ。
女王の騎士: 剣と盾で隙のない連携攻撃を行う。
〇骸の継承者たち: クイーンの肉体の一部を継承した、異形だが強力な力を持つ存在たち（肋骸、肺骸、爪骸、喉骸）。
金色の狩人: 高速な血属性攻撃を仕掛ける。
焔砲と氷刃の従者: 火と氷を操る二人組。
ジュウゾウ・ミドウ: 自らを改造した科学者。
髄骸の王: 大剣とハウンズ型吸血牙装を駆使する強敵。
降誕せし者: 全ての神骸が集結した「クイーン」。

これらの堕鬼たちは、それぞれユニークな攻撃パターンや弱点を持っており、プレイヤーの前に立ちはだかります。

その他の人物

物語の根幹に関わる人物として、ルイの姉であり「Q.U.E.E.N.計画」の研究者であるカレン、計画の指揮者で後に臨時総督府を立ち上げるグレゴリオ・シルヴァ、そして計画の被験者であり物語の鍵となるクイーン / クルス・シルヴァなどが登場します。

開発

本作のディレクターは、『GOD EATER』シリーズの総合ディレクターを務めた吉村広氏が担当しました。吉村氏は、スタイリッシュかつ難易度の高いゲーム開発の経験を活かし、『DARK SOULS』シリーズのような挑戦的なゲーム性を目指したと語っています。バディシステムの導入については、一人では心が折れるような困難も、バディと一緒なら乗り越えられるという感情的な結びつきを生み出すことを意図したと説明しています。

キャラクターデザインにおいては、リアルさとアニメ的な表現の中間にあたる、イラスト的な表現を目指したと、キャラクターモデラーの池内望氏が述べています。

東京ゲームショウ2017への出展

2017年の東京ゲームショウでは、製品版とは異なる構成の試遊版が出展されました。「死にゲー」としての難易度を示すため、経験者であれば時間をかければクリアできるバランスに調整されていました。

評価と売上

発売前の試遊版は、コアなアクション性やバディシステムの独自性、退廃的かつ幻想的なビジュアルなどが評価されました。

発売後には、一部で演出やバグを指摘する声もありましたが、バディシステムは肯定的に評価されています。

売上としては、発売から約4ヶ月で世界累計出荷・ダウンロード販売本数が100万本を突破し、発売2周年時には200万本を突破したことが発表されています。

テーマソング

本作では、複数のアーティストによる楽曲がテーマソングとして使用されています。

オープニングテーマ：VAMPS 「UNDERWORLD」
ジュークボックスミュージック：VAMPS 「IN THIS HELL」
* エンディングテーマ：椎名豪 「Amber Journey」、APOCALYPTICA×VAMPS 「SIN IN JUSTICE」

『CODE VEIN』は、終末世界での吸血鬼たちのドラマチックな物語と、バディと共に挑む独特の戦闘システムが魅力の作品です。

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