CROSS ROAD (Mr.Childrenの曲)

Mr.Childrenの代表曲『CROSS ROAD』：ミリオンセラーへの道と、その後の軌跡

1993年11月10日、Mr.Childrenの4枚目のシングル『CROSS ROAD』がリリースされました。この曲は、同時期に放送されていた日本テレビ系ドラマ『同窓会』の主題歌として起用されたことから、大きな注目を集めることになります。

シングル『CROSS ROAD』の概要と商業的成功

前作『Replay』から約4ヶ月ぶりのリリースとなった『CROSS ROAD』。初回盤はジャケットの文字が金色の箔押し、通常盤は金色のインク印刷という違いがあり、トレイの色もそれぞれ黒と白で異なる仕様となっていました。アートディレクションは信藤三雄氏の手によるものです。

発売後、オリコンチャート初登場9位を記録。これはMr.Childrenにとってシングルチャートで初のTOP10入りという快挙でした。その後、ドラマタイアップ効果もあり、1994年1月24日には最高順位6位を記録。さらに、ロングヒットを続け、1994年4月18日には累計売上100万枚を突破、シングル・アルバムを通じて初のミリオンセラーとなりました。最終的な売上枚数は125.6万枚に及び、チャートイン回数も50回と、シングルとしては最長記録を樹立しています。

楽曲制作秘話と桜井和寿のコメント

『CROSS ROAD』は、ドラマ『同窓会』の主題歌依頼がきっかけとなって制作されました。桜井和寿氏は、ドラマの第1話分の台本のみを読みながら作曲に取り組みました。完成形が見えてきた際には、「遂に100万枚セールスする曲ができた！」と興奮を隠せない様子だったと伝えられています。

しかし、ミリオンセラー達成後も、桜井氏は「この曲の良さが分かってない」「タイアップをつけるのに必死だった」と、やや複雑な心境を語っています。それでも、テレビで曲が流れた際には「嬉しくてしょうがなかった」とも述べており、この楽曲に対する想いの複雑さを伺わせます。これらの発言は、亀田誠治氏からのライブでのリクエスト時に明かされたものです。

ライブパフォーマンスとミュージックビデオ

ヒット曲にも関わらず、ライブでの演奏は比較的少なく、映像作品への収録も『【es】 Mr.Children in FILM』と『Mr.Children HOME TOUR 2007 -in the field-』の2作品のみとなっています。

ミュージックビデオは、Mr.Childrenとして初めて国内で撮影されました。2018年3月21日発売のライブ・ビデオ『Mr.Children DOME & STADIUM TOUR 2017 Thanksgiving 25』にも収録されています。監督は、シングルジャケットと同じく信藤三雄氏が務めました。また、2021年6月25日公開の山﨑賢人主演映画『夏への扉 -キミのいる未来へ-』では、挿入歌として使用されました。

収録アルバムとカバー

『CROSS ROAD』は、『Atomic Heart』『LAND IN ASIA』『Mr.Children 1992-1995』『Mr.Children 1992-2002 Thanksgiving 25』『Mr.Children 2011-2015』（ライブバージョン）といった多くのアルバムに収録されています。カップリング曲の『and I close to you』は、3rdアルバム『Versus』からのリカットとして収録されています。

さらに、『CROSS ROAD』は、アンディ・ホイ許志安氏（広東語版「完美的畫面」）や山本潤子氏など、多くのアーティストによってカバーされています。

まとめ

『CROSS ROAD』は、Mr.Childrenの代表曲の一つとして、今もなお多くの人々に愛され続けています。ドラマタイアップによる成功、ミリオンセラー達成、そしてライブでの演奏機会の少なさといった様々な側面を持つこの曲は、音楽史における重要な一曲と言えるでしょう。その複雑な歴史と、現在も続く人気は、この曲の持つ普遍的な魅力を物語っています。

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