Chains

荻野目洋子『Chains』：多様な才能が交錯する音楽的冒険

1997年12月17日、荻野目洋子の17枚目のアルバム『Chains』(チェインズ)がビクターエンタテインメントより発売されました(品番: VICL-60156)。本作品は、MONDO GROSSOの大沢伸一氏、MONDAY満ちる氏、そして当時COSMIC VILLAGEに所属していた吉澤はじめ氏、益田トッシュ氏という、豪華な顔ぶれによる共同プロデュース作品として注目を集めました。

このアルバムは、荻野目洋子氏が様々なクリエイターとの交流を通じて制作されたものであり、その多様な音楽性が魅力です。前作『SCANDAL』から3年ぶりとなる本作は、平間至氏による印象的なジャケット写真も話題となりました。

楽曲は、様々なアーティストが参加し、多様な音楽性を反映しています。吉澤朔氏、GENTA氏、荻野目洋子氏自身による「The Cheeping Of Birds」や、UA氏による作詞が光る大沢伸一氏編曲の「LOOK UP TO THE SKY」、MONDAY満ちる氏による「RAINBOW CHAMELEON」と「NATURAL WOMAN」、益田トッシュ氏による楽曲提供など、各々が持ち味を活かしたバラエティ豊かな楽曲群が揃っています。

さらに、Benji氏作曲の「NEVER CRY LIKE A RIVER」と「LOST HIGHWAY」は、大沢伸一氏と益田トッシュ氏の編曲によって、それぞれ異なる魅力を引き出しています。TOPPO氏作詞の「触って そっと 口づけして」は、大沢伸一氏と益田トッシュ氏による共同編曲が施され、洗練された仕上がりとなっています。工藤順子氏作詞の「from my Garden」も、MONDAY満ちる氏の手腕によって、優しくも力強い楽曲に仕上がっています。

海外アーティストとのコラボレーションも見逃せません。「Make It On My Own」は、Steave Anderson、Junior Giscombe、Alan Glass、Alison Limerick、Robbie Taylorの楽曲に、沖野修也氏が訳詞を担当し、大沢伸一氏が編曲した、グローバルなサウンドを聴かせます。この楽曲は、Extended MixとMurphy’s Club Mixの2つのバージョンが収録されています。また、アルバムには未発表曲「花」も収録されたバージョンも存在します。

2010年5月26日には、デビュー25周年を記念した再発盤『Chains [+3]』が発売されました。この再発盤には、シングルバージョンとOriginal Mixの「Make It On My Own」、そして前述の未発表曲「花」がボーナストラックとして追加収録され、さらに『Chains』の魅力を堪能できる内容となっています。

『Chains』は、荻野目洋子氏の音楽性における新たな地平を切り開いた作品と言えるでしょう。様々なアーティストとのコラボレーション、そして多様な音楽的アプローチによって生み出された楽曲群は、リスナーに多様な音楽的体験を提供し、今でも多くのファンを魅了し続けています。洗練されたサウンドと、多彩な楽曲の織りなすハーモニーは、まさに聴き応えのある作品です。このアルバムを通して、荻野目洋子氏の幅広い音楽性を改めて体感できるでしょう。

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