Couleur (日笠陽子のアルバム)

日笠陽子 1stオリジナルアルバム『Couleur』

声優、歌手として活躍する日笠陽子の1枚目のオリジナルアルバム『Couleur』は、2014年9月3日にポニーキャニオンからリリースされました。タイトルはフランス語で「色」を意味し、彼女の音楽性の多様性と深みを表現した作品となっています。

制作背景

本作は、日笠陽子にとって2作目のアルバムであり、オリジナルアルバムとしては初の作品です。アルバムには、それまでにリリースされたシングル4曲を含む全13曲が収録されています。制作は2014年の年明けから開始され、日笠自身が作詞家や作曲家と密にコミュニケーションを取りながら、時間をかけて丁寧に作り上げられました。レコーディングは6月から始まり、楽器隊の演奏だけでなく、トラックダウンやマスタリングにも日笠が立ち会うなど、細部にまで彼女のこだわりが反映されています。

音楽性

アルバムのコンセプトは、「カッコいいロック」、「バンドサウンド」、「日笠陽子がキュンとするもの」の3つ。各楽曲には明確な構想があり、それを実現するために作曲家との間で綿密なやり取りが行われました。歌詞については、「生々しいことをしっかりと歌いたい」という日笠の意向が反映され、身近な世界への想いや、不安や焦りを抱える人々への寄り添いをテーマにした楽曲が多く収録されています。

リリース形態と特典

アルバムは、Blu-ray Disc付き初回限定盤、DVD付き初回限定盤、通常盤の3形態でリリースされました。初回限定盤には、リード曲「新世界システム」のミュージック・ビデオとそのメイキング映像に加え、シングル4曲のミュージック・ビデオのメイキング映像が収録されたディスクが同梱されています。さらに、隠しトラックとして「みるく定食」のミュージック・ビデオも収録されるなど、ファンには嬉しい特典が満載です。

アルバムのジャケットは、タイトルとは対照的にモノクロで表現され、日笠自身の中にある不安や焦りを、毒々しくも美しい多肉植物などの花を用いて表現しています。

ライブツアー

アルバムリリース後には、ライブツアー「Le Tour de Couleur」が開催されました。日比谷野外大音楽堂やオリックス劇場などでの公演に加え、Zepp Tokyoでの追加公演も行われ、各地で熱狂的なパフォーマンスを繰り広げました。ライブツアーの模様はBlu-rayとDVDで発売され、臨場感あふれる映像を楽しむことができます。

収録曲について

アルバムには、様々なジャンルの楽曲が収録されています。

新世界システム: アルバムのリード曲であり、CHI-MEYが作詞・作曲を手掛けたロックナンバー。
ENVY DICE: 渡辺翔が作詞・作曲を手掛けた楽曲。
Brighter day: KAORUが初めて歌詞提供を行った、アップリフティングなナンバー。
Crazy you: Myuが作曲を手掛けた楽曲。
美しき残酷な世界: 1stシングルで、テレビアニメ『進撃の巨人』のエンディングテーマ。
憂冥: GLAY'>[HISASHI]が作詞・作曲を手掛けた、官能的な詩と疾走感が魅力の楽曲。
風と散り、空に舞い: PS Vitaゲーム『百華夜光』の主題歌。
終わらない詩: 2ndシングルで、アニメーション映画『ハル』の主題歌。
EX:FUTURIZE: 4thシングルで、テレビアニメ『Z/X IGNITION|Z_X IGNITION』のオープニングテーマ。
Pollution: Myuが作曲を手掛けた楽曲。
Sleepy Hungry Minds: 高速モータウンビートのパーティーチューン。
Seek Diamonds: 3rdシングルで、テレビアニメ『ダイヤのA』のエンディングテーマ。
* FLOWERS: アルバムのジャケットをテーマに書かれた楽曲。

みるく定食

隠しトラックとして収録されている「みるく定食」は、日笠自身が初めて作詞を手掛けた楽曲です。キッチンジローとのコラボレーション企画として、「ホタテみるくコロッケ定食」が期間限定で販売されるなど、話題を呼びました。ライブ会場ではCDも販売され、多くのファンに愛されています。

『Couleur』は、日笠陽子の音楽的な才能と表現力が存分に発揮された、聴きごたえのあるアルバムです。彼女の新たな一面を発見できる、ファン必携の作品と言えるでしょう。

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