DAHLIA (X JAPANの曲)

DAHLIA

「DAHLIA」（ダリア）は、日本の著名なロックバンド・X JAPANにより1996年2月26日にリリースされた13作目のシングルです。この楽曲は、彼らのアルバム『DAHLIA』の先行シングルとして発表され、シングルとしては「Standing Sex/Joker|Standing Sex_Joker」以来のハイスピード・ナンバーとなっています。ジャケットにはYOSHIKIの横顔と後ろ姿の2種類があり、バンドの通算で3作目となるオリコンシングルチャート1位を獲得しています。

制作過程

楽曲「DAHLIA」の制作には、譜面の作成に約3ヶ月、作詞に1ヶ月を要し、レコーディングにはかなりの時間が割かれました。ミキシング作業にも2週間がかかり、YOSHIKI自身はインタビューでこの曲に対して厳しい言葉を述べています。一方、アルバムとしてリリースされた後に、「アルバムの中の一曲として聴くととても好きになった」と語っており、制作の苦労が報われたことを感じさせます。

さらに、YOSHIKIは「DAHLIA」のBPMを決定する際に、スラッシュメタルとパンクの要素がうまく両立できるラインを試行錯誤の末に173に設定したと語っています。通常はギターのパートをHIDEに任せているYOSHIKIですが、この楽曲では彼自身がギター譜を制作。しかし最終的には、HIDEにデモテープを渡し、彼によって大幅にアレンジされたそうです。

ストリングスの収録は1995年12月にニューヨークのザ・ヒット・ファクトリーで行われました。このセッションには約60人のオーケストラが参加し、さらなるクオリティを求めて、音の重ね方にも工夫が施されています。ギターパートには20トラック以上が使用され、さらに生ドラムと打ち込みが組み合わされています。ボーカルにもパート別で異なるエフェクトが施されるなど、各要素にこだわりが詰まっています。

タイトル「DAHLIA」について、YOSHIKIは架空の少女が異国で感じる喪失感や挫折を自身の感情と重ね合わせたと述べています。この曲では、YOSHIKIが「destiny, alive, heaven, love, innocence, always, destroy, aftermath, hell, life, infinite」というナレーションを挿入しており、これが頭字語DAHLIA DAHLIを形成しています。繰り返されるフレーズの最後に欠けるAは、Violet UKの楽曲「Amethyst」に関連しており、YOSHIKIにとってこのバンドは第二のX JAPANであると語っています。

「DAHLIA」は、YOSHIKIがOne on One Recordingで制作した最初の楽曲で、1994年12月30日に東京ドームで初めて演奏されました。初演当時の演奏は、現在のCD化された音源とは異なる構成や歌詞があり、特に後半の部分はかなり異なっていました。

収録曲

1. DAHLIA - 7:59 (作詞・作曲：YOSHIKI、編曲：X JAPAN)
2. TEARS ('93 TOKYO DOME LIVE VERSION) - 8:00 (作詞：白鳥瞳 & YOSHIKI、作曲：YOSHIKI、編曲：X JAPAN)

収録アルバム

• - 『DAHLIA』（スタジオアルバム、#1）
• - 『Singles 〜Atlantic Years〜』（ベストアルバム、#5）
• - 『PERFECT BEST』（ベストアルバム、Disc1－#2）
• - 『X JAPAN BEST 〜FAN'S SELECTION〜』（ベストアルバム、Disc2－#1）
• - 『THE WORLD 〜X JAPAN 初の全世界ベスト〜』（ベストアルバム、Disc1－#8）
• - 『WE ARE X オリジナル・サウンドトラック』（サウンドトラック、Disc1－#5）
• - 『LIVE LIVE LIVE TOKYO DOME 1993-1996』（ライブアルバム、Disc2－#9）
• - 『Singles 〜Atlantic Years〜』（ベストアルバム、#6）

このように「DAHLIA」は、深い感情と複雑な制作過程を経て誕生した名曲であり、X JAPANの音楽的な成長を象徴する作品とも言えるでしょう。

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