DEVOTION (TM NETWORKのアルバム)

TM NETWORK|TM_NETWORKのアルバム『DEVOTION』

2023年6月14日、TM NETWORK|TM_NETWORKはデビュー40周年を迎え、13thアルバム『DEVOTION』をリリースしました。前作『QUIT30』以来、約9年ぶりのオリジナルアルバムとなる本作は、特にファンからの期待が高まっていました。実際の空白期間は『8年8ヶ月』で、過去のアルバム『EXPO』と『Major Turn-Round』の間の9年3か月に次ぐ長さです。

アルバムの構成

このアルバムには、これまでライヴでしか演奏されていなかった曲が4曲と、TK Remixされた旧曲が4曲収録されています。本アルバム用に書き下ろされた新曲は実際には2曲のみで、それでもアーティストの思考とクリエイティビティが感じられます。また、未収録曲『Whatever Comes』も同日リリースされ、話題を集めました。オリコンデイリーチャートでのスタートは4位、翌日には2位にランクアップし、週間ランキングでも5位を獲得しました。

制作の背景

本作の制作議論が始まったのは、2022年12月頃。ライブツアーが終了し、メンバーとスタッフが円卓についた際、新たなテーマソング制作の依頼が舞い込んできました。それは「劇場版シティーハンター 天使の涙」のオープニングテーマともなる『Whatever Comes』でした。小室哲哉は映画の脚本を読み込み、音楽制作にあたりました。

録音と音楽性

アルバム制作においては、使用されたシンセサイザーやギターの音色にこだわりが見られ、小室はライブでも即使用できるように工夫を凝らしました。また、宇都宮は全てのアレンジバージョンにおいてボーカルを録り直しています。彼は、マイクの距離に気を付け、声の響きを最大限活かす方法を探求しました。

制作の過程では、小室は「世の中が日々楽曲が生まれる状況」を感じ取り、アルバムタイトルとして「DEVOTION」を選んだといいます。それは「無償の愛」や「見返りを求めずに尽くす」というテーマを反映したものです。

批評と評価

音楽評論家Shinnosukeは、TM NETWORK|TM_NETWORKの新たな挑戦について評価しました。元々はロックやポップスを基にしているTM NETWORK|TM_NETWORKが、エレクトロニック・ダンス・ミュージックへと進化し続ける中で、音色の工夫やアレンジセンスが必要になるという点に注目しています。音楽の表現が1991年の『EXPO』とは異なり、現代のハウス音楽へとアップデートされていることが素晴らしいとされています。

収録曲一覧

1. DEVOTION - アルバムのタイトル曲で、挿入歌として位置づけられている。
2. RESISTANCE [TK Remix] - 12thシングルのリミックス。
3. WE LOVE THE EARTH [TK Remix] - 25thシングルのリミックス。
4. KISS YOU [TK Remix] - 11thシングルのリミックス。
5. TIME TO COUNT DOWN [TK Remix] - 22ndシングルのリミックス。
6. How Crash? - 主題歌としても使用される44thシングル。
7. 君の空を見ている - 新曲で使用された挿入歌。
8. Please Heal The World [Studio Mix] - NFT作品の音源版。
9. End Theme Of How Do You Crash It? [Studio Mix] - 無観客ライヴのために制作された曲。
10. intelligence Days [Studio Mix] - ライヴツアーの音源版。
11. TIMEMACHINE - ボーナストラック。

最後に

TM NETWORK|TM_NETWORKのデビュー40周年を記念した『DEVOTION』は、ただのアルバムではなく、彼らの歴史と進化を凝縮した作品です。新旧の楽曲や新たなアプローチが見事に融合しており、リスナーを飽きさせることなく楽しませてくれます。

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