DOUBLES BEST

スキマスイッチの『DOUBLES BEST』は、彼らの5thアルバム『musium』までの楽曲を対象としたファン投票によって選ばれた楽曲で構成されたセルフカバー・アルバムです。このアルバムの最大の特徴は、選ばれた全曲をスキマスイッチの2人のメンバーだけでリアレンジし、レコーディングを行った点にあります。

発売形態は、初回生産限定盤A（DVD + ボーナスCD付）、初回生産限定盤B（ボーナスCD付）、そして通常盤の3種類が同時発売されました。初回盤のCDはBlu-spec CD仕様となっており、高音質で楽しむことができます（ボーナスCDは通常仕様）。2018年には、ユニバーサルミュージックへの移籍時に、スキマスイッチ名義で発売された過去のアルバムと共に再発されています。初回生産限定盤には、応募者全員に「スペシャルDVD」がプレゼントされる応募シートが封入され、さらに、対象店舗で購入すると「スキマスイッチ直筆メッセージ入り特製アナザージャケット」が先着でプレゼントされました。

スキマスイッチ10thプロジェクトの一環として、「ふたりと、みんなで作るTVCM」という企画が実施され、抽選で選ばれたファンとスキマスイッチがCM撮影を行いました。このアルバムは、第54回日本レコード大賞で企画賞を受賞し、ミュージック・ジャケット大賞2013にもアルバム部門でノミネートされるなど、高い評価を受けています。

ボーナスCDには、『musium』以降に発売されたシングル「ラストシーン」と「ユリーカ」の2曲が収録されています。ただし、これらの楽曲はリクエスト投票の対象外であり、また、シングル音源には外部ミュージシャンが多数参加しているため、メンバーの2人は当初、ボーナスCDの収録に否定的な立場をとっていました。しかし、最終的には、より多くの人にこれらの楽曲を聴いてほしいという想いから、ボーナスCDとしての収録が決定しました。その代わりとして、ボーナスCDには「かっこいいジャケット」は作らず、メンバーの想いをジャケットに綴ることが条件とされました。そのため、ボーナスCDのジャケットには、収録に至るまでの経緯について、メンバーの率直なメッセージが記されています。

アルバムには、代表曲である「奏（かなで）」や「全力少年」をはじめ、「アイスクリーム シンドローム」、「ふれて未来を」、「藍」、「螺旋」、「ボクノート」、「雫」、「晴ときどき曇」、「view」、「ガラナ」、「ただそれだけの風景」といった、ファン投票で選ばれたバラエティ豊かな楽曲が収録されています。初回特典DVDには、「DOUBLES BEST Recording Diary」が収録され、スペシャルDVDには、『奏 (かなで)』(DOUBLES Version)のミュージックビデオや、『view』(DOUBLES Version)、『さみしくとも明日を待つ』(DOUBLES Version)のライブ映像が収録されています。

スキマスイッチの2人が様々な楽器を演奏しており、楽曲によって異なるアレンジが楽しめます。ボーナスCDに収録されている「ラストシーン」と「ユリーカ」には、小倉博和、沖山優司、河村“カースケ”智康、松本智也、弦一徹ストリングス、本間将人、田中充、Luis Valle、鹿討奏、山本タカシ、種子田健、佐野康夫といった豪華なミュージシャンが参加しています。

『DOUBLES BEST』は、スキマスイッチの音楽的な才能と、ファンへの感謝の気持ちが込められた、特別なアルバムと言えるでしょう。

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