DPI女性障害者ネットワーク

DPI女性障害者ネットワーク (DPI Women's Network Japan)

DPI女性障害者ネットワークは、日本において女性による障害者団体および社会的ネットワークを形成する組織で、障害当事者や研究者、福祉関係者がメンバーとして参加しています。1986年に樋口恵子の呼びかけにより設立され、以降、女性の権利と自立を促進するための活動に注力してきました。

結成の経緯と初期の活動

DPI女性障害者ネットワークの結成は、1986年のDPI日本会議にさかのぼります。設立当初、主要テーマは「女性障害者の自立促進と優生保護法の撤廃」とされ、初の交流合宿が東京で開かれたことが記録されています。ここで、優生保護法や堕胎罪の廃止を求める要望書が厚生大臣に提出されるなど、法律改正を目指すエンゲージメントが始まりました。

1996年には、優生保護法が母体保護法に改められるという成果を収めましたが、その後も団体は活動を続け、1999年には他団体と連携し、強制不妊手術の被害者を支援するホットラインの設置を行いました。

勉強会とメディアへの寄稿

その後、DPI女性障害者ネットワークは定期的に女性に焦点を当てた勉強会を開催し、テーマには女性と性、女性運動の歴史、障害を持つ女性の自分史、介助の実情などが取り上げられました。また、DPI日本会議の季刊誌「障害女性は今」に連載を行い、社会における障害女性の状況や権利問題に対する意識を高める活動も行いました。

調査報告と政策提言

2012年に発表された調査報告書「障害のある女性の生活の困難」では、障害女性が直面する多重的な課題について詳しく検討され、当団体の活動の根拠として重要な文書となることが期待されました。2014年には、内閣府の障害者政策委員会によるヒアリングに参加し、メンバーが自身の体験を通じての発言が、大きな影響を持つこととなりました。

また、2016年にはジュネーブに赴き、国際連合人権理事会の女子差別撤廃委員会の関係者に対してロビー活動を行うなど、国際的な場においても積極的に発言をしています。

主なメンバーと関係者

DPI女性障害者ネットワークには、多様なバックグラウンドを持つメンバーが参加しています。その中には、DPI日本会議常任委員の藤原久美子さんや、自立生活センターの職員である南雲君江さん、障害者欠格条項をなくす会の代表を務める臼井久実子さんなど、多岐にわたる分野の専門家が名を連ねています。これらのメンバーは、ネットワークを通じて協力し合い、女性障害者の権利向上を目指しています。

まとめ

DPI女性障害者ネットワークは、女性障害者の権利促進と社会的認知向上のために、様々な活動を展開し続けています。今後も引き続き、法律や政策の改善を求めて活動を続けると共に、障害女性が自分の人生を自ら選択できる土壌を整えるための努力が期待されています。公式のウェブサイトやSNSを通じても、その活動の詳細が発信されていますので、関心のある方はぜひチェックしてみてください。

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