DRAMATIC (カシオペアのアルバム)

日本の代表的なフュージョンバンド、カシオペアが発表した通算24作目のオリジナルアルバムが『DRAMATIC』です。この作品は、当時のバンドの音楽性を色濃く反映し、聴き手の心を揺さぶるドラマティックなサウンドを追求した一枚と言えるでしょう。

このアルバムのレコーディングに参加した中心メンバーは、エレクトリックギターおよびアコースティックギターを担当した野呂一生、キーボードの向谷実、ベースの鳴瀬喜博、そしてドラムスの熊谷徳明という布陣でした。加えて、本作にはゲストミュージシャンとして、パーカッション奏者の仙波清彦が参加しており、サウンドに彩りを添えています。

アルバム『DRAMATIC』の完成には、演奏者たちのパフォーマンスはもちろんのこと、多岐にわたる専門分野のスタッフの協力が不可欠でした。サウンド・プロデューサーとしては、カシオペア自身がその役割を担っています。制作全体の統括を行うエグゼクティブ・プロデューサーには、水谷義昭と秋谷吉弘が名を連ねています。また、プロデューサーとして加藤亨二、ディレクターとして秋山英行が制作を推進しました。アーティスト・マネージメントは井上貴志が担当し、バンド活動の側面から作品制作を支えました。

レコーディングの技術面では、レコーディングおよびミキシングエンジニアを杉森浩二が務め、音の出口を決定づける重要な役割を果たしました。その作業をサポートするアシスタント・エンジニアとして平山和義がクレジットされています。また、角友之もレコーディングエンジニアの一員として名を連ねています。楽器メンテナンスやセットアップといった技術的な側面を支えたテクニシャンには、堀内靖、松山茂生、村山義樹といった面々が貢献しました。

アルバムのビジュアル面、すなわちアートワークも作品世界を表現する上で欠かせない要素です。アートディレクションとデザインは柳沢智が手がけ、アルバムのイメージを創り上げました。アシスタントとして永井克道がその作業を支えました。アルバムに使用された写真は所幸則によって撮影され、作品の雰囲気を視覚的に伝えています。特にインナーフォトの一部は北村隆が手がけ、また、ベーシストである鳴瀬喜博自身も「シーン5」として撮影に関わっています。アーティストの魅力を引き出すスタイリングは望月幹央、ヘアー・メイクは渋沢栄祐が担当しました。

このアルバムには多数の楽曲が収録されています。正式なリリース日に関する情報も確認されています。また、特定の楽曲が何らかのタイアップに用いられたという情報も存在します（具体的な内容は資料にないためここでは詳述しません）。

オリジナルリリースの後、このアルバムは時代の変化に合わせてリマスタリングが行われ、高音質での再リリースも実現しています。特に2016年7月27日にリリースされたハイレゾ版は、鈴木浩二によってリマスタリングが施され、より詳細でクリアなサウンドで作品を楽しむことができるようになりました。

このように、『DRAMATIC』はカシオペアというバンドの演奏力と作曲能力に加えて、多くのプロフェッショナルなスタッフワークが結集して生まれた、聴き応えのあるアルバムと言えます。この作品を通じて、当時のカシオペアが生み出した音楽の熱量と、それを形にするための緻密な作業の一端を感じ取ることができるでしょう。

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