Decibel

Decibelとは

Decibelは、Linuxデスクトップ環境KDEのバージョン4に導入されるコミュニケーションフレームワークです。その主な目的は、異なる通信プロトコルを統合し、ユーザーがより簡単にコンタクト情報を管理できるようにすることです。現在、AOL Instant Messenger、Windows Live メッセンジャー、メール、Skypeなどの通信プロトコルは別々に扱われていますが、Decibelはこれらを一元化することを目指しています。

具体的な利用例

ユーザーAがユーザーBにメッセージを送信する状況を考えてみましょう。ユーザーAがコンピュータにユーザーBとの接続を要求すると、Decibelのサービスマネージャーは、ユーザーBにメッセージを送信する最適な方法（電話番号やメールアドレスなどに応じて）を自動的に選択します。このため、ユーザーBがどのプロトコルを使用していようとも、ユーザーAはスムーズに通信できます。

Decibelの機能

Decibelは、Telepathyプロトコルを使用するデスクトップデーモンとして動作しますが、ユーザーが直接操作することはできません。しかし、Telepathyの上にいくつかの機能を追加することで、アプリケーションにリアルタイムコミュニケーションを統合する手間を軽減します。

D-Busとの連携

DecibelはTelepathyと同様にD-Busを使用しているため、D-Busに対応したアプリケーションはDecibelのサービスを利用できます。これにより、プロトコルの設定、アカウント管理、デスクトップ上での特定のタスク実行などが可能です。

柔軟なカスタマイズ

例えば、QtやGTK+などのツールキットを使ってGUIを起動したり、PIM（Personal Information Manager）にパスワードを保存したり、別のアカウント情報を管理したりすることも可能です。これにより、ユーザーは自分のニーズに合わせてDecibelをカスタマイズできます。

KDE4での対応

DecibelはKDE 4.1のKopeteに完全に統合される予定です。KDE 4.0では部分的に対応しており、KopeteとPidginは既存のプロトコルをTelepathyの仕様に準拠させる予定です。

関連事項

KDE: Decibelが統合されるデスクトップ環境。
Telepathy: Decibelが基盤とするアプリケーションフレームワーク。

外部リンク

* Decibel ホームページ

もう一度検索