Def Tech

Def Techは、ハワイ育ちのShenと東京出身のMicroによって2001年に結成された音楽ユニットです。多様なバックグラウンドを持つ二人が生み出すサウンドは、「ジャワイアン・レゲエ」と称される彼ら独自のジャンルを確立しており、日本、ハワイ、ジャマイカの音楽要素を融合させたものとして位置づけられています。ユニット名の「Def Tech」には、「超カッコいいテクニック」と「テクニックをひけらかさない」という二つの意味が込められており、その名はRIZEのボーカル、JESSEによって名付けられました。

ブレイクと成功

彼らの存在を一躍世に知らしめたのは、楽曲「My Way」の大ヒットです。この曲は、ヨコハマタイヤのCMタイアップや全国のラジオ局でのパワープレイに選出されたほか、春のセンバツ高校野球のダイジェスト番組「みんなの甲子園」でも使用されました。この露出が後押しとなり、「My Way」が収録された1stアルバム『Def Tech』は驚異的な売上となる280万枚を記録し、日本の音楽シーンにおいて不動の地位を築きました。

活動の変遷

順風満帆に見えた彼らでしたが、2006年11月には活動休止の可能性が報じられます。しかし、Shenの結婚パーティーの場でMicroが解散を否定する発言を行い、ファンを安心させました。その後、Microは2007年2月にユニバーサルミュージック内に自身のレーベル「PRIMARY COLOR RECORDZ」を設立し、プロデューサーとしても活動を開始。同年3月にはプロ野球の開幕戦で国歌独唱を行うなど、個々の活動も目立ち始めました。しかし、2007年9月に公式サイトで正式な解散を発表します。

解散から約3年が経った2010年6月3日、突如公式サイトに再結成を宣言するメッセージが掲載されます。そして、同年10月27日、4thアルバム『Mind Shift』のリリースをもって正式に活動を再開しました。再結成発表からアルバム発売までの期間には、新曲の一部を先行試聴できるユニークなプロモーションを展開し、話題を呼びました。

メンバー

Shen (シェン)
本名Shen Brown、1981年5月9日生まれ。中国で生まれ、ハワイ州オアフ島で育ちました。幼少期から日本での夏を過ごした経験がきっかけとなり、20歳で来日し日本での音楽活動を開始。ユニット活動のほか、E.D.O.のメンバーとしても活動しています。

Micro (マイクロ)
本名西宮佑騎、1980年8月28日生まれ。東京都大田区蒲田出身。法政大学国際文化学部卒業。実家がサーフショップを経営しており、幼い頃からハワイを訪れ、サーフィンに親しんでいました。2007年には自身のレーベル「PRIMARY COLOR RECORDZ」を設立し、レーベルヘッドとして他のアーティストを手掛ける一方、自身もソロアーティストとして活動。歌手への楽曲提供や、2014年にはミュージカル「イン・ザ・ハイツ」で舞台初出演を果たすなど、多才な一面を見せています。

その他の活動

Def Techは、多数のオリジナルアルバムやシングル、ベストアルバムなどをリリースしており、そのディスコグラフィは幅広いです。彼らは「良い曲はどんどん発表し、良くない曲はどんどん捨てる」という独自の音楽制作に対する考え方を持っており、中にはアルバムに収録されなかった楽曲も存在します。BENNIE K、RIZE、DJ SOULJAH、SPiCYSOL、MONKEY MAJIKなど、様々なアーティストとのコラボレーションも積極的に行っています。

ライブ活動においては、再結成後は比較的小規模な会場で開催されることが多い傾向が見られます。テレビ出演も多く、2005年の「ミュージックステーション」で初のテレビ出演を果たしました。再結成時にはメディアでも大きく報じられ、「めざましテレビ」や「NEWS ZERO」などに出演。近年では「THE FIRST TAKE」でのパフォーマンスが国内外で注目を集めたほか、「うたコン」「ミュージックステーション」「MUSIC BLOOD」など主要な音楽番組に多数出演しています。2024年には「FNS歌謡祭 夏」で他アーティストとコラボレーションしました。また、インディーズレーベルに所属するJ-Popアーティストとしては史上初めて「NHK紅白歌合戦」に出場した経験を持っています。

独自の音楽スタイルと飾らない姿勢で、Def Techは日本の音楽シーンにおいて特別な存在であり続けています。

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