Die (BUCK-TICKの曲)

「die」 - BUCK-TICKのシングル

BUCK-TICKの「die」は、1993年10月21日にビクターエンタテインメントのInvitationレーベルからリリースされた楽曲です。このシングルは、彼らの7枚目のオリジナル・アルバム『darker than darkness -style 93-』からのリカットとして登場し、作詞を櫻井敦司、作曲を今井寿が手掛けています。バンド自身によるセルフ・プロデュースで生まれた本作は、前作「ドレス」リリースからわずか5か月後に発表されました。

制作背景とシングル化の決定

「die」は、アルバム制作の段階からメンバーによってシングルカットを希望されていた楽曲でした。作曲者の今井寿は当初からシングル化を視野に入れており、シングル・バージョンの制作も進めていました。この曲のデモテープを聴いた櫻井も早くから強い興味を示し、シングル候補として名前を上げていました。加えて、カップリング曲には当時開催中だったコンサートツアーのライブ音源が収録されることが決まり、特にこのシングル盤ではBUCK-TICKのライブ音源が初めて収録されました。

ライブ音源は、コンサートツアー「darker than darkness -style 93-」の大宮ソニックシティ公演からのもので、録音されたのは1993年7月28日と29日です。ディレクターからのアイデアに基づき、よりタイムリーなリリースを意識した結果、カップリング曲としてライブ音源を選ぶことになりました。今井は、音源をより完成度の高いものにするために、両日の録音から良いテイクが選ばれることに熱心でした。

音楽的要素とレコーディング

「die」は、アルバム内で隠しトラックとしても収録されており、シングル盤では初めて歌詞が明らかにされました。また、曲名は後に「D・T・D」とも略されることがあります。興味深いことに、櫻井は初めて聞いた時に歓声を入れるべきではないと感じ、トラックダウン時には歓声を消すよう指示するつもりでいましたが、結局その要望を忘れてしまったと述べています。

レコーディング作業は非常にスピーディーに進められ、翌日にはミックスダウンが行われました。ヤガミトールはこのスピード感に驚きを隠せませんでした。合間には、ライブ音源の中から「太陽ニ殺サレタ」を収録しようとする構想があったものの、最終的には別の方向性を選択しました。

プロモーションとチャート成績

「die」は、1993年10月21日に8センチCDとして発売され、同年11月5日の『ミュージックステーション』に出演して本作をパフォーマンスしました。オリコンチャートでは最高10位を記録し、6.2万枚を売り上げました。この売上はBUCK-TICKのシングルランキングでは第11位に位置しています。また、2022年には人気ランキングにおいて24位に選ばれるなど、多くのファンに支持されています。

ミュージックビデオの制作

本作のミュージックビデオは、メンバーが独特なビジュアルで撮影され、特に櫻井は珍しい体験をしました。彼はカラーコンタクトレンズを着用する予定でしたが、点眼用の目薬を忘れてしまったために激しい痛みに悩まされ、入院する事態となったというエピソードがあります。

BUCK-TICKの「die」は、ビジュアルや音楽面で非常に独創的な作品であり、彼らのキャリアにおいて重要な一曲となっています。

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