Eclipse Public License

Eclipse Public License（EPL）は、オープンソース[[ソフトウェア]]ライセンスの一つであり、特にEclipse Foundationが開発したソフトウェア、例えば統合開発環境のEclipseなどで利用されています。このライセンスは、IBMが開発したCommon Public License（CPL）を基盤としていますが、特許に関する条項においていくつかの重要な変更が加えられています。

概要

EPLは、ビジネス環境での利用を考慮して設計された自由ソフトウェアライセンスです。同時期に存在したGPL（GNU General Public License）のようなライセンスと比較すると、コピーレフトの性質が穏やかであることが特徴です。このライセンスの下で提供されるソフトウェアの利用者は、ソフトウェアの利用、修正、複製、そして修正版の配布を行う権利を有します。ただし、修正版を配布する際には、オリジナルのソースコードへのアクセス方法を明確に示す義務が課せられます。これは、EPLがソースコードの共有と改良を促進しつつ、ビジネス上の柔軟性も考慮していることの表れと言えるでしょう。

EPLは、Open Source Initiative（OSI）によって正式に承認されており、Free Software Foundation（FSF）からも自由ソフトウェアライセンスとして認められています。これらの組織からの承認は、EPLがオープンソースコミュニティと自由ソフトウェアコミュニティの両方から信頼されている証と言えるでしょう。

CPLとの比較

EPLは、CPLをベースとしていますが、両者の間にはいくつかの重要な違いがあります。主な違いとして、以下の点が挙げられます。

同意管財人の変更: CPLでは「IBM」が同意管財人であったのに対し、EPLでは「The Eclipse Foundation」がその役割を担っています。この変更は、EPLがEclipse Foundationによって管理されていることを明確にするためのものです。
特許条項の修正: EPLでは、CPLの7節に記述されていた特許条項の一部が削除されています。この修正は、特許に関する訴訟のリスクを軽減し、ソフトウェアの利用を促進することを目的としています。

まとめ

EPLは、ビジネスでの利用を考慮したオープンソースライセンスであり、ソースコードの共有を促進しつつ、GPLよりも緩やかなコピーレフトの性質を持っています。このため、多くの企業や開発者がEPLを採用しており、オープンソース[[ソフトウェア]]の発展に大きく貢献しています。EPLは、ライセンスの中でもバランスの取れた選択肢の一つと言えるでしょう。

関連項目

自由ソフトウェア
オープンソース
Common Public License
Eclipse (統合開発環境)
Symbian platform

外部リンク

The Eclipse Public License, version 2.0 - Eclipse
The Eclipse Public License, version 1.0 - Eclipse
Eclipse Public License 1.0 (EPL) Frequently Asked Questions - Eclipse
EPL v2.0 on OSI
EPL v1.0 on OSI
Eclipseパブリック・ライセンス バージョン1.0 (日本語訳)
Eclipse Public License version 2.0 (日本語訳)

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