Ether

レミオロメンの2ndアルバム『ether [エーテル]』は、2005年3月9日にSPEEDSTAR RECORDS/浮雲レーベルからリリースされました。前作『朝顔』から約1年4ヶ月ぶり、3ヶ月連続リリース企画の最終を飾る作品です。

今作の特徴は、バンドがスリーピースという形態にこだわらず、ストリングスやキーボードといった新たな要素を積極的に取り入れた点にあります。これにより、楽曲の表現力がより豊かになり、サウンドの幅が広がりました。また、アルバム全体の作曲クレジットがバンド名義となり、編曲クレジットが無記載となっている点も、今作ならではの特徴と言えるでしょう。初回生産分はピクチャーレーベル仕様で発売され、ファンにとっては貴重なアイテムとなっています。

『ether』はオリコンチャートで初登場2位を獲得し、シングル・アルバムを通じて初のトップ3入りを果たしました。さらに、年間チャートにもランクインし、アルバムとしては初めて日本レコード協会からゴールドディスク認定を受けるという快挙を達成しました。これは、レミオロメンの音楽が多くの人々に受け入れられ、支持された証と言えるでしょう。

OORONG RECORDSへの移籍後、2009年7月15日には、『朝顔』『HORIZON』と共に再発売され、再び注目を集めました。

収録曲は以下の通りです。

1. 春夏秋冬
2. モラトリアム
3. 春景色
4. アカシア
5. 永遠と一瞬
6. 深呼吸
7. ドッグイヤー
8. 五月雨
9. コスモス
10. 3月9日
11. 南風
12. 海のバラッド

特に、メジャー4thシングル「モラトリアム」、メジャー3rdシングル「アカシア」、メジャー2ndシングル「3月9日」、メジャー5thシングル「南風」は、それぞれタイアップ曲として多くの人に親しまれています。「3月9日」はAOKIのCMソングや、ドラマ『1リットルの涙』の劇中歌としても使用され、幅広い層に認知されるきっかけとなりました。また、「南風」は映画『亀は意外と速く泳ぐ』の主題歌として、作品の世界観を彩りました。

アルバムには、小林武史（Keyboards）、清水弘貴（Guitar）など、豪華なサポートミュージシャンが参加しています。ストリングスセクションも充実しており、楽曲に深みと彩りを加えています。

『ether』は、レミオロメンが新たな音楽性を追求し、表現の幅を広げた意欲作であり、彼らのキャリアにおいて重要なターニングポイントとなった作品と言えるでしょう。

もう一度検索