EzFlyer

ezflyerは、1996年にSyQuest社から発売されたリムーバブルメディア、具体的にはリムーバブルハードディスクの一種です。容量は230MBで、同社の前モデルであるEZ135の後継機種として位置づけられます。EZ135で不評だった点が多岐にわたり改良されており、特に操作性やデザイン面で大きな進化を遂げています。

概要

ezflyerは、EZ135の上位互換として設計されており、ezflyer用の230MBディスクに加え、EZ135用の135MBディスクも読み書き可能です。リムーバブルハードディスクとは、ハードディスクのディスク部分をカートリッジに格納し、着脱可能にした製品の総称です。ezflyerでは、カートリッジに片面ディスク1枚が封入されており、この点はEZ135と共通です。

ezflyerは、その高い性能と優れたつくりで評価されましたが、価格面で競合製品であるZipやスーパーディスクには及ばず、一般ユーザーへの普及は限定的でした。その後、SyQuest社が1998年に業務を停止し、破産したことに伴い、ezflyerの製造も中止されました。しばらくの間は、SyQuest社のウェブサイトでサポートやメディアの販売のみが行われていました。

特徴

ezflyerはリムーバブルハードディスクであるため、リード・ライト速度が高速です。EZ135からの主な変更点として、容量の増加に加え、以下のような点が挙げられます。

メディア脱着の簡素化

従来のSyQuest製品（EZ135を含む）では、ディスクを挿入後、ノブを操作してディスクをロックすることでドライブが読み込みを開始していました。イジェクト時は、イジェクトボタンを押してノブのストッパーを解除し、さらにノブを操作してディスクを取り出す必要があり、操作性が悪いと批判されていました。ezflyerでは、競合他社製品と同様にスロットイン・オートイジェクト方式が採用され、メディアの脱着が大幅に簡素化されました。

デザイン性の向上

従来のSyQuestの外付けドライブは、内蔵用ドライブをそのまま外付けケースに入れただけで、デザイン性が低いとされていました。ezflyerでは、外付けドライブの筐体が専用にデザインされ、デザイン性が大幅に向上しました。このデザインは日本でグッドデザイン賞を受賞しています。

仕様

容量: 230MB/1枚
最大データ転送速度: 2.4MB/sec
平均シークタイム: 13.5ms

インターフェース

外付け: パラレルポート、SCSI
内蔵: IDE

関連項目

電子媒体
リムーバブルメディア

外部リンク

SyQuest Technology, Inc.（英語版）

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