F-01C

富士通製FOMA端末F-01C：ハイスペックと防水性を兼ね備えた革新的なモデル

2010年冬にNTTドコモから発売されたF-01Cは、富士通が開発したFOMA端末です。前モデルF-01Bを継承しつつ、デザインと機能性を大幅に向上させた点が大きな特徴です。洗練された直線基調のデザイン、薄型軽量なボディ、そして高い防水・防塵性能を備え、当時としては先進的なスマートフォンと言えるでしょう。

デザインと操作性

F-01Bの丸みを帯びたデザインから一転、F-01Cは直線的なフォルムを採用。厚さもF-01Bより薄くなり、よりスタイリッシュな印象です。ディスプレイ周りのフレームは鏡面加工され、高級感を演出しています。1.4インチのサブディスプレイは、LEDによる美しい発光で着信などを知らせます。キーボードはレインボーキーイルミを搭載し、50種類以上の点灯パターンから選択可能です。さらに、タッチパネルの応答速度を大幅に向上させた「激速タッチパネル」により、直感的な操作を実現。高性能な手書き文字認識エンジンにより、漢字や絵文字もスムーズに入力できます。折りたたみ式を採用しており、片手で操作しやすい設計も特徴です。

カメラ機能

F-01Cは、1320万画素の高画質カメラを搭載。ソニー製のCMOSセンサー「Exmor for mobile」と高性能画像処理エンジン「Milbeaut Mobile」の組み合わせにより、細部まで鮮明な写真や動画を撮影できます。「無限連写モード」や「クイック撮影モード」といった便利な機能も備え、様々なシーンに対応可能です。ディスプレイは最大270°回転するため、様々な角度からの撮影も容易です。フルハイビジョン動画撮影にも対応しており、「タッチミーフォーカス」や「顔優先AF＆サーチミーフォーカス」といった機能により、動く被写体にもピントを合わせ続けることが可能です。その他、ぼかし強調モードやビューティエフェクトなどの機能も搭載しています。

ネットワークと接続性

Wi-Fi機能を搭載し、無線LANアクセスポイントモードとクライアントモードの両方に対応。パソコンやゲーム機との接続はもちろん、Wi-Fi対応プリンタを利用したワイヤレスプリントも可能です。さらに、HDMIマイクロプラグに対応しており、ハイビジョンテレビに接続して、写真や動画、iモードなどのコンテンツを大画面で楽しむことができます。

その他の機能

ワンセグ機能は、東芝のREGZA技術を応用した高画質液晶を採用しています。GPS機能、AR対応ロケーションレーダー、マナーサポート機能、健康管理機能なども搭載。CHA（Continua Health Alliance）認証を取得した、健康機能の充実も特徴です。

個性的な機能：iコンシェル起動用アイコン

F-01Cには、待受画面に表示される「iコンシェル起動用アイコン」という独特の機能があります。マチキャラを設定していると、アイコン選択時にマチキャラからのメッセージが表示されるという、遊び心のある機能です。この機能はソフトウェアアップデートで表示・非表示の設定が可能になりました。

マイセレクトモデル

2010年12月15日から2011年4月12日までの期間限定で、マイセレクトモデルが販売されました。これは、F-01Cをベースに、アクセサリーパーツ、フロントパネル、キーシートなどを自由に選んでカスタマイズできるサービスです。自分だけのオリジナル端末を手に入れることができる、画期的な取り組みでした。

沿革と不具合

F-01Cは2010年11月8日に開発発表され、同年11月19日に発売されました。発売後にはいくつかのソフトウェアアップデートが行われ、不具合の修正や機能の改善が行われています。

まとめ

F-01Cは、ハイスペックな機能と洗練されたデザイン、そして高い防水・防塵性能を兼ね備えた、当時としては非常に魅力的なスマートフォンでした。マイセレクトモデルによるカスタマイズ性も加わり、ユーザーの個性を反映できる端末として人気を博しました。様々な機能と、遊び心のある独自の機能が特徴的な、富士通の代表的なFOMA端末と言えるでしょう。

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