FIRST FINALE

『FIRST FINALE』（ファースト・フィナーレ）は、杉山清貴&オメガトライブが1985年12月11日に発表した5枚目のオリジナルアルバムです。このアルバムは、グループが「発展的解消」という形で解散する直前にリリースされました。

当初はベストアルバム「SINGLE'S HISTORY」が最後の作品となる予定でしたが、林哲司の提案により、急遽オリジナルアルバムが制作されることになりました。アルバムタイトルの名付け親も林哲司です。

制作にあたっては、デビュー時から多くの歌詞を提供してきた秋元康は参加せず、代わりにプロデューサーの藤田浩一が作詞を手がけました。編曲には、後に杉山のソロ作品を手がける笹路正徳が参加しています。

アルバムのリリースに合わせて行われた解散前のラストツアー（1985年10月4日〜12月24日）では、シングル曲「ガラスのPALM TREE」を除き、収録曲は演奏されませんでした。これは、ツアー中にアルバム制作が決定し、リハーサル時間が十分に取れなかったためです。

その後、2004年の再結成ライブ『FIRST FINALE 2』で「ガラスのPALM TREE」と「FIRST FINALE」が披露されました。また、「君はIN THE RAIN」は杉山のソロライブで頻繁に演奏されています。

アルバムはチャートで1位を獲得し、最大の売上を記録しました。1986年の年間アルバムチャートでも6位にランクインしています。2016年9月からはMEG-CDで入手可能です。

『FIRST FINALE』以降、数多くのベストアルバムが発売され、2004年の再結成時にはメンバー選曲のベストアルバム「THE OMEGA TRIBE」が発売されましたが、「杉山清貴&オメガトライブ」名義での新曲発表はありません。

アルバムの裏ジャケットには、一般公募で選ばれた写真が使用されています。

収録曲

1. ガラスのPALM TREE
2. 夕凪通信
3. NOVEMBER BLUE
4. REMEMBER THE BRIGHTNESS
5. 霧のDOWN TOWN
6. PLATONIC DANCER
7. 二度目のイヴ
8. 君はIN THE RAIN
9. FIRST FINALE

「FIRST FINALE」は、ディレクターによると「君のハートはマリンブルー」の流れを組む楽曲です。

2023年には、結成40周年を記念してリミックスアルバム『FIRST FINALE REMIX』が発売されました。林哲司が総監修を務め、ブルースペックCD仕様となっています。ボーナストラックの「FIRST FINALE -Reprise」はサブスクリプションサービスでは配信されていません。

『FIRST FINALE』は、杉山清貴&オメガトライブの歴史を語る上で欠かせない作品であり、彼らの音楽性が凝縮された一枚と言えるでしょう。

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