Falkon

Falkonについて

Falkon（旧称：QupZilla）は、一般ユーザー向けの自由かつオープンソースのウェブブラウザです。このブラウザは、ユーザーのデスクトップ環境とのシームレスな統合を目指しており、多くの特徴的な機能を搭載しています。GPLv3ライセンスで公開されており、自由に利用、変更、再配布が可能です。

主な特徴

Chromiumエンジン: Falkonは、最新のウェブ標準に対応するために、Qt WebEngineから提供されるChromiumエンジンを使用しています。これにより、高速かつ安定したブラウジング体験が可能です。
デスクトップ統合: ブラウザの外観と操作感が、ユーザーのデスクトップ環境と自然に調和するように設計されています。
統合管理: 履歴、フィード、ブックマークを一つの場所に集約し、効率的な管理が可能です。
スクリーンショット: ページ全体のスクリーンショットを簡単に記録できます。
スピードダイヤル: Operaのようなスピードダイヤル機能を搭載しており、よく使うサイトへのアクセスが容易です。
リソース効率: Mozilla FirefoxやGoogle Chromeといった主要ブラウザと比較して、システムリソースの消費が少ないとされています。
Html5testのスコア: Html5testで501点を獲得しており、最新のウェブ標準への対応も良好です。
内蔵アドブロック: 最適化された内蔵アドブロック機能により、広告をブロックして快適なブラウジングが可能です。
ポータブル版: Windowsに対応したポータブルバージョンも提供されており、インストール不要で利用できます。
PortableApps形式: PortableApps形式でも提供されており、USBメモリなどで手軽に持ち運べます。

歴史

Falkonは、2010年に研究プロジェクトとして始まりました。当初はPython（PyQtライブラリを使用）で開発され、最初のプレビューリリースは2010年12月に公開されました。その後、2011年にC++に書き換えられ、Microsoft WindowsやLinuxなどのデスクトップ環境へのシームレスな統合を目指すとともに、汎用的なポータブルウェブブラウザとして開発が進められました。バージョン1.6.6 (2014年5月) までは、Windows 2000にも対応していました。

以前はPDFやPNGの出力が可能でしたが、バージョン2.0.2以降はこれらの機能は利用できなくなりました。2018年4月には、QupZillaとしての更新を終了し、Qt WebEngine 5.10.1を用いたブラウザとして再始動しました。当面は、Windows、macOS、Linuxのみに対応しています。

PDFやPNGの出力は、現時点では未対応です。また、Qt WebEngineに起因する一部の不具合も残っています。PPAPIのフラッシュには対応しています。Otter Browserと比較して動作が安定しており、レイアウトはQupZilla時代からさらに単純化されています。2023年4月21日には、バージョン23.04.0がリリースされています。

関連情報

QtWeb: Falkonと類似のアーキテクチャで開発された先行ブラウザですが、現在は更新が停止しています。
Otter Browser: Qt WebEngineをベースにした世界初のブラウザであり、現在も更新が続いています。

外部リンク

* 公式ウェブサイト

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