Final Cut Express

Final Cut Expressは、Appleがかつて販売していたMac OS X向けのノンリニアビデオ編集ソフトウェアです。プロ向けのFinal Cut Proのエントリーレベル版として位置づけられ、より手頃な価格で高度なビデオ編集機能を提供していました。iMovieからのステップアップを目指すユーザーにとって、最適な選択肢の一つでした。

概要

Final Cut Expressには、LiveTypeやSoundtrack（バージョン3まで）といったソフトウェアが付属していました。これらのソフトウェアと組み合わせることで、ビデオ編集だけでなく、モーショングラフィックスやオーディオ編集も行うことができました。最終バージョンは2008年8月29日にアップデートされたFinal Cut Express 4.0.1です。

2011年6月21日、AppleはFinal Cut Pro Xのリリースに伴い、Final Cut Expressの販売を終了しました。これにより、Final CutシリーズはFinal Cut Pro Xに一本化されました。

バージョン

2003年1月7日：Macworld Conference & ExpoにてFinal Cut Expressが発表されました。初期バージョンは、Final Cut Proの基本的な機能を搭載し、アマチュアユーザー向けのビデオ編集環境を提供しました。
2004年1月6日：Macworld Conference & Expoにて、Final Cut Pro 4のテクノロジーを搭載したFinal Cut Express 2が発表されました。これにより、リアルタイムエフェクトや高度なカラーコレクションなど、プロレベルの機能が利用可能になりました。
2004年1月6日：同じくMacworld Conference & Expoにて、HDVフォーマットに対応したFinal Cut Express HDが発表されました。これにより、高解像度のビデオ編集がより身近になりました。
2005年5月18日：Intel Macに対応したUniversal版Final Cut Express HD 3.5が発表されました。これにより、Intel MacでもFinal Cut Express HDがネイティブに動作するようになり、パフォーマンスが向上しました。
* 2007年11月15日：AVCHDフォーマットに対応したFinal Cut Express 4が発表されました。価格は23,800円でした。AVCHDは、高画質のビデオを効率的に記録できるフォーマットであり、Final Cut Express 4の対応により、より多くのユーザーが高画質ビデオ編集を楽しめるようになりました。

Final Cut Expressは、Final Cut Proの廉価版として、アマチュアユーザーに高度なビデオ編集機能を提供し、iMovieからのステップアップを支援する重要な役割を果たしました。販売終了後も、その使いやすさと機能性から、多くのユーザーに惜しまれています。

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