Firefox Focus

Firefox Focusは、Mozillaが開発したフリーでオープンソースのプライバシーを重視したブラウザです。AndroidおよびiOSを搭載したスマートフォンやタブレット端末に対応しています。このブラウザは、2015年12月にiOS向けのトラッキング防止アプリとして初めてリリースされ、その後、機能を絞り込んだWebブラウザとして発展しました。そのため、iOSデバイスではSafariのコンテンツブロッカーとしても機能します。

2017年6月にはAndroid版が公開され、公開から1ヶ月で100万ダウンロードを達成しました。2017年1月時点で27言語に対応しており、グローバルに利用されています。2018年6月からは、BlackBerry Key2にプリインストールされるアプリケーションの一部として採用されています。

ただし、iOS版は、AppleがiOS上のコンテンツブロッカーおよびブラウザアプリケーションに課している制約のため、UIWebView-APIを使用しています。一方、Android版はバージョン6まではBlinkをベースにしていましたが、バージョン7.0以降はGeckoViewを採用しています。

トラッキング防止機能

Firefox Focusの最大の特徴は、その強力なトラッキング防止機能です。第三者による広告トラッカーなどの追跡要素をブロックすることで、ブラウジング速度の向上とユーザーのプライバシー保護を両立します。この機能は、Disconnectが提供するリストに基づいて実装されています。追跡要素やアクセス解析の拒否はデフォルトで有効になっており、さらに強力なブロッキングも選択できます。この機能は通常のFirefoxブラウザにも搭載されていますが、そちらはユーザーが任意で有効にする必要があります。

ブロックされた要素の数や、広告、アクセス解析、SNSといった種別ごとに表示する機能も備わっています。これにより、どのような要素がブロックされているかを視覚的に確認できます。

機能

iOS版では、Safariに統合する形でコンテンツブロッカーとして動作することが可能です。Firefox Focusの設定からSafariとの統合を有効にすると、Safariでのブラウジング時に自動的にWebページの追跡要素が無効化されます。これにより、Safariを使用しながらもプライバシーを保護することができます。

独立したブラウザとして使用する場合、ボタン一つでセッションデータを全て削除し、検索バー付きのスタート画面に戻ることができます。タブの作成はWebサイト上のURLを長押しする必要があるなど、操作は簡略化されています。Android版では、デバイスのホーム画面にショートカットを追加することができ、利便性が高められています。

Firefox Focusには、ユーザーが有効にした場合、Mozillaによる匿名のデータ収集を行うテレメトリー送信機能が存在します。このデータはFirefoxの改善のために利用されます。プライバシー保護のため、ドイツ語圏でリリースされているFirefox Klarでは、テレメトリー送信がデフォルトで無効になっています。

iOS版のハードウェア要件

外部のコンテンツブロッカーは、64bit版のiOS 9以上のOSで利用できる機能であるため、Firefox Focusのトラッキング防止機能を利用するには以下のハードウェア要件を満たす必要があります。

iPhone 5s以降
iPad Air以降
iPad mini (第2世代)以降
iPod touch (第6世代)以降

Firefox Klar

ドイツ語圏では、Firefox Klarという名称でリリースされています。これは、ドイツのニュース雑誌「フォークス」との混同を避けるためです。機能や対応言語はFirefox Focusとほぼ同じです。テレメトリー送信がデフォルトで無効であるため、プライバシーを重視するF-Droidではこのバージョンが提供されています。

ギャラリー

画像が挿入される予定です。

脚注

記述なし

関連項目

Mozilla Firefox
Firefox for Mobile: スマートフォンやタブレット端末向けのFirefox
Safari: iOSのデフォルトWebブラウザ
モバイルブラウザ

外部リンク

公式サイト
iOS版Firefox Focus（App Store）
Android版Firefox Focus（Google Play）
Android版Firefox Klar（F-Droid）

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