Flowers (カシオペアのアルバム)

日本を代表するインストゥルメンタル・バンドとして、長年にわたりフュージョンシーンを牽引してきたカシオペア。彼らが、キャリアにおいて通算29作目となるオリジナル・アルバムとして発表したのが、この『Flowers』（フラワーズ）です。

本作『Flowers』は、発表当時のCASIOPEAを構成するラインナップ、すなわち、リーダーとしてバンドの音楽的な方向性を定めるギタリストの野呂一生、テクニカルかつメロディアスな演奏でバンドのサウンドを彩るキーボード奏者の向谷実、強靭なグルーヴでボトムを支えるベーシストの鳴瀬喜博、そして変幻自在のリズムでアンサンブルに推進力をもたらすドラマーの熊谷徳明という、不動の4人によって制作されました。

アルバムのサウンドメイキングを司るサウンド・プロデューサーは、メンバー自身であるカシオペアが担当しており、彼らの音楽に対する深い理解とこだわりが随所に反映されています。制作全体の指揮を執るエグゼクティブ・プロデューサーとしては、水谷義昭氏とYuzo Watanabe氏がクレジットされています。

レコーディングおよびミキシング・エンジニアはRoss Cockle氏が担当。彼はアシスタント・エンジニアとしても名を連ねており、アルバムの音像構築において中心的な役割を果たしました。マスタリング・エンジニアはSander Van Der Heide氏が担当し、最終的なサウンドの仕上げを行っています。また、レコーディング前の準備段階であるプレ・プロダクション・エンジニアは志村広行氏が務めました。

楽器のコンディション維持や調整など、演奏を技術面からサポートするテクニシャンとしては堀内靖氏が参加。さらに、ベース・ギターに関する専門的なビルドアップ・テクニシャンとして、Hatsukazu Fujitani氏とYoshiki Murayama氏の貢献がありました。

制作過程における多岐にわたる調整や進行管理には、A&R担当のToshiyuki Yashiro氏、アーティスト・マネジメント担当のYukari Aota氏、そしてディスク・プロモーション担当のSayuri Nakayama氏、セールス・プロモーション担当のKohei Takemura氏といったスタッフが携わっています。また、レコーディング時の円滑な進行のためのコ・オーディネーションは、Kyoko Mashita氏と白井修氏によって行われました。

アルバムの視覚的なイメージを創り出すアートワーク関連も、多くの専門家によって手がけられています。アートディレクションおよびデザインは柳沢智氏が担当。写真撮影はYoshihito Sasaguchi氏が手がけ、アルバムの世界観を表現しました。アーティストのヘア・メイクアップはWaldo De Oliveira氏、スタイリングはChika Hayashi氏が行い、ビジュアル面を整えました。これらのアートワーク関連の進行調整には、Rinse Koornstra氏がコ・オーディネーションとして関わっています。

後年のリイッシューに際しては、リイッシュー・プロデューサーとしてHiroki Takeuchi氏が、アートワーク・アレンジとしてKatsuhiko Koike氏がそれぞれ担当しています。

『Flowers』は、長年の活動を通じて培われたカシオペアのフュージョンサウンドが凝縮された作品であり、当時のメンバーによる円熟した演奏と、多くのスタッフによって支えられた緻密な制作体制が生み出した一枚と言えるでしょう。

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