GET AWAY/THE JOLLY ROGER

VAMPSの9枚目のシングルとして2014年8月20日にリリースされた「GET AWAY/THE JOLLY ROGER」は、前作から約1年1ヶ月ぶりとなる両A面シングルです。

「GET AWAY」は、デジタルサウンドとバンドサウンドが融合した、煌びやかさとダークさを内包したロックナンバーです。作曲を担当したK.A.Zは、この曲を「ゴージャスなロック」と表現し、明るすぎず暗すぎない、不思議な雰囲気を意識したと語っています。楽曲は、リズムからイントロ部分が作られ、次にサビが完成していくという、独特な制作プロセスを経て完成しました。K.A.Zは、デジタルとバンドサウンドの融合について、「ダンスの匂いがありつつ、ファンキーなベースが出てきたりして、ちょっと不思議な曲になった」と振り返っています。HYDEは、Bメロの「♪3 2 1～」の部分がお気に入りで、80年代の雰囲気が良いと語っています。歌詞は、HYDEが映画『卒業』の花嫁を連れて逃げるシーンからインスピレーションを受け、「逃亡」をテーマにしています。さらに、HYDEは自身の好むSF映画『ブレードランナー』の要素を加え、都会的な雰囲気を演出しています。HYDEは、「人生をガラッと変える何かをサイバーな雰囲気に乗せて歌っている」と歌詞について語っています。

「THE JOLLY ROGER」は、観客とのコールアンドレスポンスを意識して制作されたロックナンバーで、イギリスの野外ロックフェスティバル「Download Festival 2014」への出演に先駆けて配信されました。作曲を担当したHYDEは、日産自動車「新型X-TRAIL」のCMソングとして依頼を受け、「みんなで歌える曲にしたい」という思いで制作したと語っています。歌詞は、「海賊」をテーマにしており、曲名も「海賊旗」を意味する言葉が選ばれました。HYDEは、「コンサートやライヴってみんなが好き勝手に楽しめばいいと思っている」とし、「みんなで一緒に盛り上がれる、海賊のような団結力を表現したかった」と語っています。

両A面曲のミュージックビデオは、香港で撮影されました。「GET AWAY」のミュージックビデオは、歌詞のイメージを踏まえ、HYDEが女性を連れて夜の街を逃亡するストーリーが展開されます。摩天楼の上を飛んでいるような映像や、『ブレードランナー』を彷彿とさせるネオンが光る街並みを背景にK.A.Zがギターを弾くシーンなど、見どころ満載です。「THE JOLLY ROGER」のミュージックビデオは、VAMPS仕様に飾られた海賊船と香港の海を舞台に撮影されました。HYDEは、撮影に使用した海賊船について、「黒くて古くて小っちゃくて、僕の好みだった」と語っています。

本作は、初回限定盤A（CD＋DVD）、初回限定盤B（CD＋DVD）、通常盤（CD）の3形態で発売され、それぞれ異なるカップリング曲とリミックスが収録されています。ジャケットデザインは、ロッキン・ジェリービーンが担当し、3形態のジャケットを繋ぎ合わせると1つのイラストが完成する仕様となっています。

「GET AWAY」は、テレビ朝日系番組『お願い!ランキング』のエンディングテーマに、「THE JOLLY ROGER」は、日産自動車「新型X-TRAIL」のCMソングに起用されました。両曲は、アルバム『BLOODSUCKERS』に収録されており、「GET AWAY」は、『BLOODSUCKERS (International Edition)』に全英語詞バージョンが収録されています。

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