GNU Shogiは、
GNUプロジェクトによって開発された
コンピュータ将棋ソフトウェアであり、そのルーツは同じく
GNUプロジェクトのチェスプログラムである
GNU Chessにあります。この
ソフトウェアは、自由
ソフトウェアとして配布されており、誰もが自由に利用、改変、再配布することが可能です。GNU Shogiは、伝統的な将棋だけでなく、
5五将棋という変則的な将棋をプレイできるgnuminishogiというプログラムも付属しています。
GNU Shogiの基本的なインターフェースは、コマンドライン上で動作するCUI(Character User Interface)です。このインターフェースは、
ASCII文字を使って盤面や駒を表示し、キーボード入力によって操作を行います。しかし、GUI(Graphical User Interface)を好むユーザー向けには、XBoardというプログラムをベースに開発されたXShogiというGUIが提供されていました。このXShogiは、マウス操作による直感的な操作を可能にし、より多くのユーザーがGNU Shogiを楽しむことができるように貢献しました。
GNU Shogiの開発とメンテナンスは、複数の開発者によって引き継がれてきました。初期にはMike Vanierがバージョン1.3.2まで、その後Luis Felipe Strano Moraesがバージョン1.4.0までメンテナを務めました。現在はYann Dirsonによってメンテナンスが行われています。最新バージョンは1.4.2で、2014年2月にリリースされました。
かつてGNU ShogiのGUIとして利用されていたXShogiは、XBoardから派生した
ソフトウェアであり、GPS将棋にも対応していました。しかし、長らくメンテナンスが行われておらず、GNU Shogiパッケージから分離されました。そして、バージョン1.5.0で正式に廃止される予定です。XShogiの廃止は、GNU Shogiが新たな段階に進むことを意味しており、今後の開発動向が注目されます。
GNU Shogiは、
コンピュータ将棋の世界において重要な役割を果たしており、研究や教育など様々な分野で利用されています。その自由な性質と高い機能性は、多くの開発者やユーザーに支持されています。また、
GNUプロジェクトの一部であることから、自由
ソフトウェアの理念を体現する
ソフトウェアの一つと言えるでしょう。
関連情報
コンピュータ将棋
GPS将棋
GNU Chess
GNU Go
外部リンク
公式ウェブサイト
公式リポジトリ
参考文献
Grant, Rickford (2005), Linux Made Easy: The Official Guide to Xandros 3 for Everyday Users
(3rd ed.), No Starch Press, ISBN 978-1-59327-057-5
Parker, Tim (1997),
Slackware Linux Unleashed (3rd ed.), Sams Publishing,
ISBN 978-0-672-31012-6