GOAL!2

GOAL!2 (Goal II: Living the Dream)

作品概要

2007年に公開された『GOAL!2』は、国際サッカー連盟（FIFA）の公認を得て制作されたサッカー映画『GOAL!』の待望の続編であり、壮大な三部作の第2章にあたります。前作に続き、サッカー界の頂点を目指す若き才能の物語が展開されます。続く最終章となる第3部では、2006年に開催されたワールドカップドイツ大会が舞台となります。

物語

物語は、主人公サンティアゴ・ムネスが所属するプレミアリーグのチームが、最終節のリヴァプール戦で劇的なフリーキックによってUEFAチャンピオンズリーグ出場権を獲得した場面から始まります。前シーズンの活躍を経て、スター選手の道を歩み始めたサンティアゴは、婚約者ロズとの結婚も順調に進んでいるかに見えました。そんな彼の元に、かつて才能を見出してくれた代理人グレンが現れます。グレンは、サッカー界の頂点に君臨するスペインの名門クラブ、レアル・マドリードがサンティアゴの獲得に熱心であることを伝えます。

この歴史的なオファーを受けたサンティアゴは、レアル・マドリードへの移籍を決断します。新天地スペインでも彼はすぐに才能を開花させ、開幕早々からレギュラーの座を掴み、瞬く間にチームの中心選手としてスターダムを駆け上がります。しかし、成功と名声は、彼の私生活に新たな波乱をもたらします。

ある日、サンティアゴの前に突然、エンリケと名乗る少年が現れます。エンリケは、サンティアゴが幼い頃にメキシコで生き別れた母親ロサが、スペインで築いた家庭の子供でした。予期せぬ家族の出現は、サンティアゴの心に大きな影響を与えます。

さらに、些細な不注意から怪我を負ったサンティアゴは、シーズンオフ中にもかかわらずイギリスに帰国できなくなります。離れて過ごす時間が増えたことで、婚約者ロズとの関係はすれ違いから次第に溝が深まっていく一方でした。プロサッカー選手としての成功を手に入れた一方で、家族や恋人との間で問題を抱えるサンティアゴは、子ども時代のような衝動的な行動ではなく、一人の大人として自らの力で事態を打開することを決意します。彼は、母親や弟との関係、そしてロズとの未来を見つめ直し、困難を乗り越えようと奮闘します。そして、様々な葛藤を乗り越えたサンティアゴは、迎えるシーズン最後の重要な試合に臨むことになります。

キャスト

本作を彩る主なキャストは以下の通りです。（括弧内は日本語吹替版声優）

サンティアゴ・ムネス： クノ・ベッカー （櫻井孝宏）
ガヴァン・ハリス： アレッサンドロ・ニヴォラ （桐本琢也）
ロズ・ハーミソン： アンナ・フリエル （岡本麻弥）
グレン・フォイ： スティーヴン・ディレイン （山路和弘）
ジョルダナ・ガルシア： レオノア・ヴァレラ （本田貴子）
ルディ・ファン・デル・メルベ： ルトガー・ハウアー （小川真司）
ロサ・マリア： エリザベス・ペーニャ （弘中くみ子）
エンリケ： ジョルジ・ガルシア・フラド （池田恭祐）
メルセデス： ミリアム・コロン （此島愛子）
バリー・ランキン： ショーン・パートウィー （内田直哉）
キャロル・ハーミソン： フランシス・バーバー （弥永和子）
TJ・ハーパー： ニック・キャノン （白熊寛嗣）
ブルチャガ： カルメロ・ゴメス （清水明彦）
アイヴス： レスリー・ランドール （藤本譲）
* 実況アナウンサー： ジョン・カビラ （本人）

豪華なゲスト出演

本作には、当時レアル・マドリードに所属していた、あるいはゆかりのある錚々たる現役・元サッカー選手たちが本人役でカメオ出演していることも大きな見どころの一つです。デビッド・ベッカム、ジネディーヌ・ジダン、ラウル・ゴンサレス、ロナウドといったスーパースターたちが登場し、物語にリアリティと華を添えています。

まとめ

『GOAL!2』は、一人のサッカー選手が夢を掴む過程だけでなく、スターダムの裏に潜む孤独や、家族、そして愛する人との関係性といった普遍的なテーマを深く掘り下げています。成功と人間的な成長の狭間で揺れる主人公の姿を通して、観る者に感動を与える作品となっています。

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