GP-25

GP-25シリーズ擲弾発射器

GP-25カスチョール、GP-30アブーフカ、そしてGP-34は、ソビエト連邦が開発したアンダーバレル式の擲弾発射器です。これらのモデルは、AKM、AK-74、AN-94など、幅広いフルサイズライフルに簡単に装着することができ、特に軍事用途での効果的な使用が期待されています。

機構と特徴

これらの擲弾発射器の外見は、アメリカ製のM203などに似ており、短い砲身の背後にはダブルアクション方式の引き金と小型のグリップが配置されています。砲身の上部には装着用の金具があり、対応するライフルにしっかりと取り付けることができます。発射時の反動を抑えるために、ライフルの銃床にはラバーパッドが設けられています。

GP-25、GP-30、GP-34は、すべて前装式であり、砲身には右回りのライフリングが施されています。これにより、グレネード弾を装填することで弾道を安定させ、発射時の安全性を向上させています。発射時には、引き金を引くことで撃針がグレネードの底部を叩き、発射薬に点火します。その後、燃焼したガスが後部のノズルから噴出し、グレネード弾が発射されます。射撃を行わない場合には、エジェクターを使うことで安全に弾薬を取り出すことも可能です。

開発の経緯

このシリーズの開発は1960年代から始まり、具体的な要請はベトナム戦争時のM203の実戦投入を受けてから行われました。ソ連国防省は、M203よりも高性能な擲弾発射器を求める中で、1978年にGP-25が制式採用されました。このモデルは、1979年のアフガニスタン紛争で初めて実戦投入され、以降も様々な紛争で使用されています。

1989年にはGP-30が採用され、設計の簡素化と軽量化が図られていました。さらに、1990年代には、NATOの小火器にも対応した改良版GP-30Uが開発され、2000年のGP-30Mにはさらなる改良が加えられました。最近のGP-34も、信頼性や生産効率を向上させるためにGP-25を基にした新たな設計がされています。

弾薬の特性

GP-25シリーズで使用されるグレネード弾は、40mmの口径を持ち、薬莢がない構造で設計されています。これにより、発射速度が向上され、低反動が実現されています。具体的な用途に応じて様々な弾薬があり、特にVOG-25やVOG-25Pは一般的な榴弾として知られています。これらの弾薬は、さらに改良された型も存在し、威力半径が従来よりも拡大するなど、性能向上が図られています。

結論

GP-25、GP-30、GP-34シリーズの擲弾発射器は、数十年にわたる運用実績を背景に、現在でも多くの軍事作戦で重要な役割を果たしています。技術の進歩とともに改良が繰り返されており、それぞれのモデルが持つユニークな特徴は、今後の武器システムにも影響を与えるでしょう。

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