Gamebryo

Gamebryo（ゲームブリオ）は、かつてEmergent Game Technologiesによって開発・販売されていたゲームエンジンです。その起源はNDL社のNetImmerse Engineに遡り、2003年のバージョンアップ時に現在のブランド名に変更されました。

2010年11月、Emergent Game Technologiesは事業を停止し、翌12月には会社が清算されました。その後、Gamebryoは韓国のGameBase社に買収され、現在は同社のゲームエンジンとして展開されています。

概要と特徴

GamebryoはC++で記述されており、ライセンスを受けた開発者は全てのソースコードと検索可能なドキュメントにアクセスできました。これにより、開発者はエンジンを自由に拡張し、独自のゲームを制作することが可能でした。

このエンジンの最大の特長は、その高い柔軟性にありました。ストラテジーゲーム、RPG、FPSなど、幅広いジャンルのゲーム開発に対応しており、その汎用性の高さを示しています。また、2008年時点での最新ゲームプラットフォームであるPC、Xbox 360、プレイステーション3、Wiiなど、多様なプラットフォームをサポートしており、他の最新ゲームエンジンと比較しても遜色のない機能を備えていました。

さらに、Gamebryoはマルチスレッドに積極的に対応しており、「Floodgate」ストリーミング・プロセッシング・エンジンを搭載していました。このエンジンは、ゲーム内のタスクを細分化して各CPUに動的に分配することで、処理負荷を効率的に分散させる仕組みを提供しました。同様の機構は、カプコンの「MT Framework」にも見られます。

対応プラットフォーム

Gamebryoは、以下のプラットフォームに対応していました。

PC (Microsoft Windows)
Xbox
Xbox 360
プレイステーション2
プレイステーション3
ニンテンドーゲームキューブ
Wii

ライセンスを取得した主なデベロッパーと代表的なタイトル

Gamebryoは、多くの著名なゲーム開発会社に採用され、数々の人気タイトルを生み出しました。以下は、その一部です。

Bethesda Softworks:
The Elder Scrolls III: Morrowind
The Elder Scrolls IV: Oblivion
Fallout 3
Firaxis Games:
Civilization 4
Pirates!
Hidden Path Entertainment:
Defense Grid: The Awakening
Mad Doc Software:
Empire Earth 2
Empire Earth 3
Microsoft Game Studios:
Zoo Tycoon 2
Red Orb Entertainment:
Prince of Persia 3D
アクワイア:
侍道3
アトラス:
キャサリン


Gamebryoは、その柔軟性と幅広いプラットフォームへの対応力から、多様なジャンルのゲーム開発を支えてきた重要なゲームエンジンの一つでした。現在はGameBase社のエンジンとして、その技術が継承されています。

外部リンク

エマージェントジャパン
* Gamebryo - Emergent

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