Gilles de Rais

Gilles de Rais (ジルドレイ) の軌跡

Gilles de Raisは、1989年に大阪で結成されたヴィジュアル系ロックバンドです。メンバーは、ボーカルのJOE、ギターのJACK、ベースのDEE、ドラムスのSINNの4人で構成されていました。彼らは、まだヴィジュアル系という言葉が浸透していなかった時代から活動を開始し、デビュー前のLUNA SEAと対バンするなど、その独自の音楽性とパフォーマンスで注目を集めました。

インディーズ時代

1990年、インディーズレーベルMOON DROPSから1stアルバム『DAMNED PICTURES』をリリース。1992年には、YOSHIKI主宰のエクスタシーレコードから2ndアルバム『殺意』をリリースし、オリコンインディーズアルバムチャートで1位を獲得、2万枚以上のセールスを記録しました。目黒鹿鳴館での3DAYSライブや、新宿の日清パワーステーションでのワンマンライブを成功させ、その人気を不動のものとしました。特に、日清パワーステーションでの2度目のラストインディーズギグのチケットは20分で完売するなど、その勢いは凄まじいものでした。

メジャーデビューと解散

1993年には、ポニーキャニオン/SEE SAWから3rdアルバム『BECAUSE』をリリースしメジャーデビュー。オリコンインディーズチャート1位を獲得しました。しかし、1995年に惜しまれつつも解散しました。

解散後の活動

解散後、メンバーはそれぞれ別の道を歩みました。JOEは、AIONのDEANとJESUS BELIEVE MEを結成しメジャーの舞台に復帰。その後、関西ハードコアバンドR.O.Mに加入。また、プロレスラーCIMAの入場曲「I LIKE COLA」の楽曲提供も行いました。JACKは、ソロアルバム『DIVERT』を発表し、現在はAshRosesで活動しています。また、以前にはJOEのバンドCRY-MAXにも参加していました。DEEは、JACKと共にACID BELLを結成しアルバムをリリース。その後、ハイブリッドバズで活動しましたが引退。2010年にはキックボクサーとしてデビューしました。SINNはRAMARに参加後引退。後にJACKのAshRosesのレコーディングやライブにサポート参加しました。

再始動と現在

2008年、JOEが交通事故で心肺停止となる重傷を負うも奇跡的に生還。2016年には、JACKのセッションにJOEが参加し、久々にGilles de Raisの楽曲を演奏しました。2017年には、JOEとJACKが中心となり「Gilles de Rais project」として活動を再開。渋谷VUENOSでのライブは大きな盛り上がりを見せました。その後もライブ活動を継続的に行い、2018年には目黒鹿鳴館でワンマンライブを開催、2019年には30周年記念ライブDVDがリリースされるなど、その活動は現在も続いています。また、L'Arc〜en〜Cielがライブハウス時代から渋谷公会堂のイベントに至るまで何度も前座を務め、2ndアルバム『殺意』のゲストコーラスにhydeとtetsuyaが参加するなど、当時のヴィジュアル系シーンにおける彼らの存在感は非常に大きなものでした。

ディスコグラフィー

シングル
シオンの花が咲く丘で (1995年)
BECAUSE (1992年) ※ライブ配布限定

アルバム
DAMNED PICTURES (1990年)
殺意 (1992年)
BECAUSE (1993年)

ライブCD
Gilles de Rais "1992.2.6 日仏会館-殺意発売記念LIVE-" (2017年)

ライブDVD
理由なき反抗ツアー1992 目黒鹿鳴館2DAYS (2017年)
Remembrance Vol.1 (2017年)
Gilles de Rais project vs ROSENFELD (2017年)
Remembrance Vol.2 (2018年)
30th ANNIVERSARY LIVE HISTORY DVD[Short Ver] (2019年)

ビデオ
Not For Sale (1990年) ※配布限定
エクスタシーサミット 無敵ビデオ (1991年、1992年)

オムニバスアルバム
THE END OF THE CENTURY ROCKERS　EMERGENCY EXPRESS Ⅱ (1990年)

その他
* JOEソロCD『BLACK MARKET』 (2019年)

Gilles de Raisは、その激しい音楽性、独特な世界観、そしてメンバーそれぞれの個性的なキャラクターで、多くのファンを魅了し続けています。彼らの音楽は、ヴィジュアル系という枠を超え、ロックシーンに大きな影響を与えたと言えるでしょう。

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