Good-bye My Loneliness

Good-bye My Loneliness

「Good-bye My Loneliness」は、ZARDがZard名義でリリースしたデビューシングルであり、彼女たちの音楽キャリアの幕開けを飾る重要な作品です。このシングルは、ZARDの初期の音楽性を特徴づける楽曲として、多くのファンに愛されています。

リリースと背景

このシングルは、ZARDのメジャーデビューシングルとしてリリースされました。ZARD名義でリリースされたのは、このシングルと次作「不思議ね…」、そして1stアルバム『Good-bye My Loneliness』のみです。CD版にはオリジナルカラオケが収録されておらず、カセット版のみに収録されていたという特徴があります。

音楽性

表題曲「Good-bye My Loneliness」は、テレビドラマ『結婚の理想と現実』の主題歌として採用されました。この楽曲の制作には、プロデューサーの亀山千広と朝妻一郎が、当初は大滝詠一に主題歌を依頼しようとしたというエピソードがあります。しかし、大滝は「今は長戸大幸さんの方が良い」と進言し、長戸大幸の持つ「洋楽の良いフレーズをヒットさせるノウハウ」が買われました。そして、ビーイングで長戸が複数の新人アーティストのデモテープを聴き、坂井泉水の声が選ばれたのです。

坂井泉水は、以前にB.B.クィーンズのコーラス隊オーディションで落選しており、別の企画で演歌歌手とのデュエットが予定されていましたが、長戸の交渉によりZARDとしてデビューすることになりました。坂井自身も、この曲を「絶対に忘れられない1曲」と語っており、ZARDのスタート地点として特別な思い入れがあったようです。作曲者の織田哲郎は、デビュー時点でZARDは完成されており、坂井泉水は天才型だったと評価しています。

ディスクジャケットとプロモーションビデオ

ジャケット写真は、長戸の提案により、アートディレクターの鈴木謙一が着ていた革ジャンを坂井が着用して撮影されました。この時、コーラスとして参加していたデビュー前の大黒摩季も一緒に撮影されており、後にその写真が公開されました。

プロモーションビデオは、横浜の大黒埠頭で撮影され、当時まだ知名度の低かった岩井俊二が監督を務めました。当初の公式版映像は未公開ですが、坂井の顔が映らないようにリメイクされたショート映像が「Le portfolio」に収録されています。また、坂井の死後には、未公開の歌唱シーンを多く含む映像が公開されています。

記録と収録曲

オリコンチャートでは、初登場28位でしたが、発売4週目に9位にランクインし、デビューシングルながらTOP10入りを果たしました。

収録曲は以下の通りです。

1. Good-bye My Loneliness
作詞：坂井泉水
作曲：織田哲郎
編曲：明石昌夫
大黒摩季がコーラスで参加。制作時のコンセプトは坂本九の「涙くんさよなら」です。オリジナルカラオケはカセットのみの収録でしたが、後にCD化されました。1997年のアルバムで再レコーディングされています。
2. 愛は暗闇の中で
作詞：坂井泉水
作曲：栗林誠一郎
編曲：ZARD、寺尾広
BLIZARDのカバー曲で、ZARDが編曲に関わった唯一の楽曲です。後に上木彩矢と森下志音によってリメイクされました。

参加ミュージシャン

坂井泉水：ボーカル
大黒摩季：ゲストコーラス
栗林誠一郎：コーラス
川島だりあ：コーラス
西田昌史：コーラス

タイアップ

Good-bye My Loneliness：フジテレビ系ドラマ『結婚の理想と現実』主題歌、クラリオンCMソング
愛は暗闇の中で：日本テレビ系アニメ『名探偵コナン』オープニングテーマ

収録アルバム

Good-bye My Loneliness
ZARD BLEND〜SUN & STONE〜
Golden Best 〜15th Anniversary〜
ZARD SINGLE COLLECTION 〜20th ANNIVERSARY〜
ZARD Forever Best 〜25th Anniversary〜
* d-project with ZARD

カバー

「愛は暗闇の中で」は、d-project with ZARDによってカバーされています。

「Good-bye My Loneliness」は、ZARDの原点であり、彼女たちの音楽キャリアを語る上で欠かせない重要な一曲です。

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