H&K HK79

H&K HK79は、ドイツの銃器メーカーであるヘッケラー&コッホ（H&K）社が開発した40mmグレネードランチャーです。主にH&K G3系列のライフルに装着して使用され、歩兵の火力支援能力を向上させるために設計されました。

開発経緯

HK79は、それまでドイツ連邦軍で使用されていたライフルグレネードに代わるものとして開発されました。より高い命中精度と射程、そして迅速な再装填能力が求められ、その結果、H&K HK69をベースとしたHK79が誕生しました。

設計

HK79の最大の特徴は、その独特な装填機構です。アメリカのM203グレネードランチャーが銃身を前方にスライドさせて薬室を開放するのに対し、HK79は銃身後端を下方に振り下げることで薬室を開放します。この方式により、迅速かつ確実な装填・排莢が可能となっています。また、G3ライフルの照準器とは別に、HK79専用の照準器が装着されており、より正確な射撃を支援します。

運用

HK79は、ドイツ連邦軍をはじめとする各国の軍隊や法執行機関で使用されました。G3ライフルの火力支援オプションとして、歩兵部隊に随伴し、敵陣地や装甲車両などに対する攻撃に用いられました。40mmグレネード弾は、榴弾、発煙弾、照明弾など様々な種類があり、戦況に応じて使い分けることが可能です。

派生型

HK79には、特に目立った派生型は存在しません。しかし、G3ライフルの各バリエーションに適合するように、細部の設計が変更されたものが存在します。

比較

HK79は、他のグレネードランチャーと比較して、以下のような特徴があります。

M203 グレネードランチャー: アメリカ製のM203は、世界中で広く使用されているグレネードランチャーです。HK79と比較して、より軽量でコンパクトですが、装填機構が異なります。
GP-25: ソ連・ロシア製のGP-25は、AKシリーズのライフルに装着して使用されます。HK79と同様に、歩兵の火力支援能力を向上させるために設計されました。
AG36: H&K社が開発したG36ライフルのグレネードランチャー。HK79の後継機種。

関連項目

擲弾発射器
H&K HK69
H&K AG36
パラド グレネードランチャー
M203 グレネードランチャー
GP-25
H&K G3
H&K HK33
H&K G41

外部リンク

* Modern Firearms

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