HIFANA

HIFANA（ハイファナ）は、KEIZOmachine!とJUICYの2人からなる、他に類を見ないブレイクビーツユニットです。ユニット名は沖縄の方言に由来し、「南の風」「南の花」という意味を持ちますが、メンバー自身は沖縄出身ではありません。KEIZOがニューヨークのヒップホップDJ、クラーク・ケントのプレイスタイルに衝撃を受けたこと、JUICYがバンドでドラムの腕を磨いていたことが、HIFANA結成の原点となっています。二人はパーカッションバンド「TRIBAL CIRCUS」での活動を経て、HIFANAを結成しました。

HIFANAの音楽は、打ち込み音楽や民族音楽、特に打楽器からの影響を強く受けています。彼らのライブパフォーマンスは、プログラミングやシーケンスを一切使用せず、サンプラーのパッドを叩いてビートを刻み、スクラッチやパーカッションを重ねていくという、他に類を見ないスタイルが特徴です。さらに、seratoのVideo Scratch Liveなどの映像機器を活用し、音と映像を完全にシンクロさせたパフォーマンスは、観客を圧倒します。

CDやレコードで聴ける楽曲では、プログラミングやシーケンスも積極的に用いられています。そこでは、街の喧騒からアニメキャラクターの声まで、あらゆる種類の音がサンプリングされ、楽曲を彩ります。また、HIFANAのアーティスト写真やホームページで見られる数々のキャラクターのアートワークは、JUICY自身がソロボンヌ先生として手掛けています。

2003年に発表されたデビュー・アルバム『FRESH PUSH BREAKIN'』で、その音楽性は広く知られることとなりました。夏の野外レイヴ「METAMORPHOSE」や、彼らが主催するイベント〈ZAMURAI〉など、数々のクラブ・イベントでそのライブパフォーマンスが披露され、多くのファンを魅了してきました。

また、HIFANAは西アフリカの打楽器「アサラト」の世界的名手としても知られています。

彼らはコンピレーションアルバムのプロデュースも手掛けており、その代表作として「HIFANA PRESENTS 南風ケーブル」シリーズがあります。このシリーズでは、HIFANA自らが監修を務め、架空のラジオ放送局「南風ケーブル」をコンセプトに、新曲や未発表曲を多数収録しています。GAGLEのHUNGER、DJ KENTARO、AFRAなど、ZAMURAIのメンバーも参加し、HIFANAならではのジャンルレスな音楽世界を展開しています。昭和歌謡や沖縄民謡のオリジナル音源をリミックスした楽曲も収録されており、牧歌的な懐かしさと最先端のクラブミュージックの融合が楽しめます。

HIFANAは、DJ用スクラッチ・レコードの制作にも力を入れています。『Sound Touchable』シリーズは、ターンテーブルを楽器として捉え、ハードなスクラッチやループするビートなど、DJプレイに特化した音源を多数収録しています。

また、バニラ・エアの統合・運航終了記念キャンペーンソング『LALALA LAST FLIGHT』を手掛けるなど、その活動は多岐にわたります。この楽曲では、機内アナウンスやエンジン音など、航空会社にちなんだ音を用いたメロディに、利用客やスタッフからのメッセージを元にした歌詞が乗せられています。ボーカルはMaya Hatchが担当しました。

HIFANAは、数多くのミュージックビデオに出演する他、テレビ番組や音楽フェスティバルにも積極的に参加しています。その革新的な音楽性とライブパフォーマンスは、国内外で高い評価を得ています。

HIFANAは、常に新しい音楽の可能性を追求し、独自のスタイルを確立してきた、日本を代表するブレイクビーツユニットです。

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