HTC Magic

HTC Magicは、台湾のHTC社が開発したスマートフォンです。その特徴は、3.2インチのハーフVGA液晶ディスプレイに静電容量式のタッチパネルを採用している点です。これにより、Web閲覧、メール作成、地図アプリなどを指先で直感的に操作することが可能です。基本的な操作はタッチパネルのみで行えますが、画面下部にはトラックボールも備えられており、操作の補助として利用できます。

ホーム画面は3ページ構成で、ウィジェットやアプリのアイコンを自由に配置できます。ページ間の移動はフリック操作でスムーズに行えます。また、マルチタスク機能も搭載しており、アプリをダウンロードしながら他のアプリを起動したり、ブラウザを見ている最中に新着通知を受け取ったりすることが可能です。ただし、利用していないアプリは自動的に終了する仕様となっています。

アプリやOSの更新ファイルが利用可能になると通知が届き、常に最新の状態に保つことができます。GPS、地磁気センサー（電子コンパス）、加速度センサーも搭載されており、現在位置の確認だけでなく、向いている方角も知ることができます。

HTC Magicにはいくつかの派生機種が存在します。

Android Dev Phone 2: 開発者向けに提供された端末で、Android Dev Phoneの詳細を参照してください。
GDD Phone: Google Developer Day 2009の参加者向けに配布された端末です。Android Dev Phone 1とほぼ同じ仕様ですが、背面にGoogle Developer Day 2009のロゴが印刷されている点、iWnnがプリインストールされている点、技術基準適合証明を通過している点が異なります。
docomo PRO series HT-03A: NTTドコモから発売されたHTC Magicの日本モデルです。日本初のAndroid OS搭載スマートフォンであり、docomo PRO seriesに属します。

HT-03Aの詳細

HT-03Aは、ドコモの第三世代携帯電話（FOMA）端末として2009年7月10日に発売されました。日本で初めてAndroid OSを搭載したスマートフォンとして注目を集めました。開発段階で技術基準適合証明や電気通信端末機器審査協会の認証を経て、連邦通信委員会（FCC）の認証も取得しています。

発売後には、Android OS 1.6へのバージョンアップが実施されました。また、ドコモマーケットも開始されました。HT-03Aはiモードには対応しておらず、moperaUなどのプロバイダ接続が必要ですが、iモード.netを応用したアプリを利用することで、iモードメールの送受信や新着通知が可能でした。当初はiモードメールの対応も予定されていましたが、最終的にはドコモが提供するSPモードメールには対応しませんでした。

付属品として、microSDカード2GB、USBケーブル、マイク付ステレオイヤホン変換ケーブル、予備の電池パックが同梱されていました。

主な対応サービス

HT-03Aは、当時の一般的な携帯電話サービスに対応していました。詳細については、NTTドコモの公式サイトをご確認ください。

関連項目

Android
スマートフォン
HT-01A/HT-02A/T-01A
T-Mobile G1
Xperia（SO-01B）

その他

HT-03AのテレビCMには、劇団ひとりが出演していました。

外部リンク

HT-03A サポート情報(NTT docomo)
HTC Magic (HT-03A) スペックとレビュー(HTC日本) (ウェイバックマシン)

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