電気通信端末機器審査協会

一般財団法人電気通信端末機器審査協会（JATE）

一般財団法人電気通信端末機器審査協会（でんきつうしんたんまつききしんさきょうかい、Japan Approvals Institute for Telecommunications Equipment、略称：JATE）は、日本の電気通信分野における端末機器の適合性審査を行う非営利団体です。元総務省所管の団体として、電気通信回線に接続される端末機器が、国の定める技術基準や電気通信事業者の技術的条件に適合しているかを審査する役割を担っています。ここでは、JATEの概要、業務内容、沿革、そして業界への影響について詳しく解説します。

概要

JATEは、端末機器に関する適合審査・測定、情報セキュリティマネジメントシステムに関する適合性評価・審査登録など、多岐にわたる業務を行っています。主な業務として、電波法に基づく技術基準適合証明や電気通信事業法に基づく技術基準適合認定があります。これらの業務を通じて、電気通信機器の品質と安全性を確保し、日本の情報通信インフラの発展に貢献しています。

業務内容

JATEの主な業務は以下の通りです。

技術基準適合認定：電気通信回線に接続する端末機器（電話機、コードレス電話、モデム、携帯電話、PHSなど）が、総務大臣の定める技術基準（端末機器の技術基準適合認定等に関する規則）および電気通信事業者が定める技術的条件に適合しているか認定します。
技術基準適合証明：電波法に基づき、無線機器が技術基準に適合していることを証明します。
端末機器の技術基準適合等審査の申込に必要な電気的特性等の測定：技術基準適合認定に必要な測定を行います。
基準認証等に関する調査研究：技術基準や認証制度に関する調査研究を行います。
情報セキュリティマネジメントシステム（ISMS）の適合性評価および審査登録：電気通信の安全性・信頼性に関する適合性評価や審査登録を行います。

JATEは、1985年の端末機器の技術基準適合認定に関する規則制定時に、郵政大臣が指定した唯一の認定機関でした。その後、電気通信事業法の改正により2001年に認定業務が登録制に変更され、新規参入が可能になりましたが、現在でも多くの端末機器メーカーがJATEの認定を受けています。

2004年からは技術基準適合自己確認制度が導入され、認定機関による認定が必須ではなくなりましたが、JATEは依然として業界で重要な役割を果たしています。

沿革

JATEの設立から現在までの主な沿革は以下の通りです。

1984年：設立。
1985年：技術基準適合認定の認定機関に指定され、業務開始。電気通信事業者が定める端末機器の技術的条件適合の認定者に指定され、業務開始。
1999年：技術基準適合認定番号において、JATEを表す記号は末尾の「JP」となる。
2001年：技術基準適合認定の指定認定機関から登録認定機関に移行。
2003年：ISMS審査登録センターを設置し、電気通信の安全性・信頼性に関する適合性評価および審査登録の業務を開始。
2004年：技術基準適合認定番号において、JATEを表す記号は末尾の「001」となる。ISMS審査登録センターが日本情報処理開発協会（現:日本情報経済社会推進協会）に認証機関として登録（登録番号：ISR013）。
2008年：日本IPv6認証センターを設置し、IPv6 Ready Logoに関する認証業務を開始。
2013年：一般財団法人に移行。
2016年：技術基準適合証明の証明機関として登録。技術基準適合証明番号においてJATEを表す記号は先頭の「021」となる。
2017年：技術基準適合証明の業務開始。
2018年：IPv6 Ready Logoに関する認証業務を終了。

その他

JATEのウェブサイトでは、月に2回端末機器の認定状況を公開しています。特に携帯電話・PHSなどの業界関係者やマニアは、新機種のリリースに関連する情報としてこの情報をチェックしています。JATEで認定された端末機器の情報は、時に業界の話題となることもあります。また、JATEが運営していた日本IPv6認証センターのウェブサイトは、2018年9月30日に終了しました。

関連事項

技術基準適合認定
技術基準適合証明
技適マーク
携帯電話・PHS
連邦通信委員会（FCC）：アメリカの政府機関で、国際ローミング付き携帯電話の認定を行う。

外部リンク

電気通信端末機器審査協会

JATEは、日本の電気通信機器の品質と安全性を確保するために重要な役割を果たしており、その活動は業界の発展に不可欠です。

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