Ha 140 (航空機)

ブローム・ウント・フォス Ha 140

ブローム・ウント・フォス Ha 140は、1930年代にドイツで設計された多機能の水上機であり、その主な目的は雷撃および長距離偵察にありました。全金属製の双発機で、逆ガルウィングの翼形状を持つことが特徴です。これは、同じメーカーの大型水上機Ha 139に類似した設計となっています。

設計と開発

Ha 140の開発プロジェクトは、3機の試作機が製造された段階で行き詰まりを見せました。この水上機は、パイロット、通信士、そして銃手からなる3名の搭乗員を有し、機首部分には銃座が設けられ、さらに後部にも別の銃座が配置されています。攻撃能力としては、内部の爆弾倉に魚雷や爆弾を装備することが可能でした。

ただし、同時期にハインケル社のHe 115が採用されたため、Ha 140の開発はそのまま終息を迎えました。このように、Ha 140はその運用能力が期待されたものの、実際には広く使用されることはありませんでした。

基本データ

Ha 140 V2の基本的な諸元は、以下の通りです。

• - 乗員: 3名
• - 全長: 16.75 m
• - 全高: 3.05 m
• - 翼幅: 22 m
• - 翼面積: 92 m²
• - 空虚重量: 6,300 kg
• - 運用時重量: 8,500 kg
• - 最大離陸重量: 9,230 kg
• - 動力: BMW 132K 空冷9気筒星型エンジン×2（離昇出力：597 kW）

さらに燃料の搭載量は2,365リットル（520インペリアルガロン）となっています。

性能

Ha 140の性能に関するデータは以下の通りです。

• - 最大速度: 320 km/h（海面高度）、333 km/h（高度3,000 m）
• - 巡航速度: 295 km/h（海面高度で85%出力時）
• - フェリー飛行時航続距離: 2,000 km
• - 航続距離: 1,150 km
• - 実用上昇限度: 5,000 m
• - 上昇率: 3,000 mまで11分30秒、5,000 mまで39分

武装

本機の武装は以下のようになっています。

• - 固定武装:

- 1× 7.92 mm MG 15 機関銃（機首）
- 1× MG 15 機関銃（機体下面ハッチ）

• - 爆弾:

- 1× 952 kg 航空魚雷、または4× 250 kg 爆弾

結論

最終的に、ブローム・ウント・フォスHa 140は、その設計と機能が注目されたものの、他の同類機に押される形で運用される機会がほとんどありませんでした。このように、水上機としての期待はありながらも実績は残せなかった一機と言えるでしょう。

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