Heavenly 〜films〜

『heavenly 〜films〜』は、日本のロックバンド、L'Arc〜en〜Cielが1995年に行ったライブツアー「TOUR heavenly '95」の最終公演、日本武道館でのライブの模様を収録したライブビデオです。1996年にVHSとLDでリリースされ、その後DVD、Blu-rayでも発売されました。

この作品は、彼らが1995年9月に発表した3枚目のアルバム『heavenly』を携えて行ったツアーの集大成であり、メジャーデビュー後初のライブビデオ作品となりました。特に、この映像は、1997年に脱退したドラマーsakuraが在籍していた時代の唯一のライブビデオという点でも、ファンにとって非常に貴重な作品です。

ライブ「TOUR heavenly '95 Final」は、1995年のツアーの最終公演であり、L'Arc〜en〜Cielにとって初の日本武道館公演でした。メンバーのkenは、この公演を「学年末」と表現し、ツアーで積み重ねてきたことの集大成だと語っています。また、sakuraは、観客に愛想を振りまきたかったものの、演奏が始まるとそれどころではなく、結局背中しか見せられなかったと述懐しています。さらに、kenがステージで転倒するシーンも収録されており、その映像は、海外の保険会社のCM風に加工されるというユーモラスな演出が加えられています。

このライブの模様は、発売前にWOWOWでも放送され、大きな反響を呼びました。

1995年、L'Arc〜en〜Cielはライブ活動を重視する方針を打ち出し、アルバム発売前から数多くのライブを行いました。その結果、ツアーを経て、この日本武道館公演で1年間の活動を締めくくるという、非常に密度の高い活動を展開しました。hydeは、1995年の活動を振り返り、メンバーとスタッフとの間で相互理解が深まり、良い形で歯車が噛み合った年だったと語っています。

本作はライブビデオという位置づけではありますが、日本武道館公演で演奏された全19曲のうち、フルサイズで収録されたのは7曲のみで、多くの楽曲はダイジェストでの収録となっています。また、ライブ映像の合間には、テレビ出演時の映像やオフショット、さらに、パートチェンジバンドKIOTOとしてTOKIOの楽曲をカバーした映像などがコラージュのように挿入されています。これらの曲間映像は、数秒から1分程度の短いものですが、それぞれにタイトルが付けられ、パッケージの裏面に記載された曲順表で確認することができます。DVD版では、これらの曲間映像がチャプター化され、メニュー画面から選択できるようになりました。

映像編集には約1ヶ月の時間が費やされたといいます。tetsuyaは、映像編集時に「桃太郎電鉄」が流行していたことを明かし、待ち時間にメンバーとプレイしていたことを語っています。

2003年には、本作を含む4タイトルのDVD版が同時発売され、さらに2タイトルのDVD再発版もリリースされました。2014年には、本作のライブ音源CDを収録したBlu-ray BOXが発売され、その後、Blu-ray Disc版が単体でリリースされました。

収録曲（フルサイズ収録）

Still I'm With You
and She Said
夏の憂鬱 [time to say good-bye]
ガラス玉
Blurry Eyes
C'est La Vie
* Vivid Colors

このライブビデオは、L'Arc〜en〜Cielの歴史を語る上で欠かせない作品であり、当時の彼らの熱気と勢いを余すところなく伝えてくれるでしょう。

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